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中野市 リノベ お引渡し
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近年需要が高まっている『リノベーション』とは何でしょう?・・・私の解釈では「長く大切に暮らしてきたお家を、今のライフスタイルに適した間取りや設備に刷新し、これからも大切に住み続けるための魔法」だと思っています。アトリエデフではこれまでも、昭和50年前後の建物だったり、築100年以上の古民家だったり、色々な建物に対してリノベーションを手がけてきました。リノベーションは、本当に色々なことができる=自由度が高いので、見違えるような仕上がりを目の当たりにすると、心からの感動を得ることができます。
こちらの少し懐かしい雰囲気のお部屋は、先日お引渡しを迎えたNさま邸(長野県中野市)の旧リビングです。お子さまも無事に巣立ったこのお家で、ご夫婦でのこれからの暮らしをより豊かなものにコーディネートすべく、今夏から1階のリノベーションを進めて参りました。旧リビングを中心に仕切られた壁の向こう側には、玄関ホールと階段、和室や台所等が見えています。長く大切に暮らしてきたこの空間は、今回のリノベーションを経て、果たしてどのような空間に生まれ変わったのでしょうか?
生まれ変わったたその空間がコチラです!もう一度、上の写真と見比べてみてください。同じ場所から撮影したものですよ。周囲の壁は取り払われ、階段ホールと一体となったリビングには、なんとお部屋の顔となる薪ストーブが添えられています。薪ストーブの煙突は、階段ホールの吹き抜けを上手に活かして、真っすぐに屋根まで伸びています。純白の漆喰で塗られた壁面は、自然光が美しく反射し合い、明るく伸びやかな空間を生み出し、薪ストーブを一層引き立てているようです。
その階段ホール、着工前はこのような感じでした(上の写真)。かつては、玄関から東西に走る廊下を伝って、階段やリビング、水回り等にアクセスできるようになっていました。今回のリノベーションに合わせて、Nさま邸は間取りが大きく変化することから、床、壁、天井、サッシの解体に始まり、構造材以外はすべて取り払う勢いで解体されていきました(下の写真)。長く大切に暮らしていたお施主さまの気持ちを思うと、バンバン!ドンドン!解体が進んでいく光景に、少し切なく申し訳ない気持ちになりますが・・・「格段に良くなる改修工事だから!」と、前向きな気持ちで現場を撮らせていただきました。
それから4ヶ月ほど経過して、お引渡しさせていただいた姿がこちらです。ホントです、同じ場所から撮っているのですよ(笑)。工事中に撮影した場所は、板張りのウォークイン・クローゼットとなり、視線の先には薪ストーブを眺められるようになりました。このクローゼットは、なかなかの大容量で、通年使用する衣類を十分に収納できそうです。南側からの日差しもシッカリ届いている他、縦滑りの窓も配置されているので、風通しの良さも確保しています。
かつての和室は、ご夫婦のお部屋(洋室)となり、和室時代にあったサンルームも引き継がれています。床と壁には羊毛断熱材が敷き詰められており、さらに1階外周部には蓄熱・蓄冷効果のある土壁が丁寧に塗り込まれています。サッシも性能の高い仕様にグレードアップしていることから、日中の日差しだけでも十分に暖かく過ごせるお部屋に進化していることでしょう。そういえば、着工前に置かれていたミシンやロードバイクは、どこに置いて楽しむのかな?・・・今度お邪魔させていただいたときに、チェックしてみようと思います。
かつてご主人のお部屋があった場所も徹底的に解体され、明るく開放的なアイランドキッチンに生まれ変わりました。この写真も同じ場所から、同じ方向を向いて撮影しています。キッチンからはリビングや階段ホール、ご夫婦のお部屋まで広く見渡せるようになりました。桜の天板は最もポピュラーな仕様です。シンクも広く大きい仕様で、使い勝手も良さそうですね。厳冬期の夜は、薪ストーブの炎を眺めながら、キッチンでお料理を楽しみ、リビングでゆっくりお夕飯を味わう光景が目に浮かびます。
今回は主要部分のみのご紹介となりますが、リノベーションの「こんなこと本当にできるのですか?」を「シッカリお応えしてカタチにしていきます!」というプロセスを、Nさま邸を例にお分かりいただけたかと思います。お引渡しを終えて、今日この瞬間もお施主さまの新しい暮らしが育まれています。新しい空間、新しい間取りを存分にお楽しみいただきたいのは勿論のこと、薪ストーブが暮らしに仲間入りしたことで、今までの生活にはなかった楽しみも生まれていることと思います。また後日、暮らしてみてのご感想をお聞きしてみたいですね。このたびのお引渡し、誠におめでとうございました。