小学生と漆喰に触れる
- したしま
- 八ヶ岳営業所
みなさんいかがお過ごしですか。
工事課のしたしまです。
昨年末、とある小学校にて土壁塗りの授業に参加してきましたのでその報告を。
3か月遅れでブログを書いているのには理由がありまして。
なんと近々、生徒のみんなが八ヶ岳営業所に来てくれるんです。
楽しみでしょうがないのと同時に、授業のブログを書いていないことに気が付きまして大慌てでございます、ご勘弁。
さまざまなご縁で始まったアトリエデフによる課外授業もいよいよ大詰め。
5回目となる今回は土壁への漆喰塗りと泥団子づくりの2班に分かれ、交代しながら漆喰に触れました。
今回の主役の素材である漆喰。アトリエデフではおなじみのこの素材ですが、実はけっこうすごい奴でして、漆喰の原料である石灰石はなんと2億5000万年前のサンゴなどの堆積物なのです。我々の想像も及ばないはるか昔から時間をかけて作られる素材。それが家づくりに使われるなんて感慨深い…
小学生のみんなにはなじみのない漆喰です。「重たいね」「なんか不思議なにおいがするね」と言いながら塗っていきます。繊細なコテさばきで時間をかけて塗る子や、豪快に壁に塗り付けて仕上げていく子と本当に様々です。
一方そのころ泥団子チーム、前回の授業で作って乾かした泥団子に漆喰を塗り磨いていきます。みなさんも一度は憧れたのではないでしょうか。大理石のように光る泥団子。
「大津磨き」と呼ばれる左官の技法を泥団子に応用したものだそうで、光れと念じながら黙々と磨いていきます。
こちら専務と私のそれぞれ磨いた泥団子、けっこうきれいでしょう?
そんなこんなで壁の漆喰と泥団子が仕上がったら、いよいよ最終工程です。
最終工程はわれらが戎谷専務。真っ白の漆喰壁に芸術家さながらに色をつけ、そこに子どもたちが名前を書いていきます。
そして完成。みんなの喜びもひとしおです。
私にとって何かを学ぶことはテストで点数を取ることであり通知表に5がたくさん並ぶことでしたが、今はすこし違います。
学ぶことや知ることは、自分の身の回りの物事の背景が透けて見えるようになること。
住まいに使われる木に触れて、山を感じること。漆喰を塗ってその素材に遠い昔を想像すること。
目の前にあるものからその背景にある広がりに想像を働かせることができるようになると、だいぶ楽しい。
その学びに点数や成績などありません。面白がるかどうか、いくつ「?」を増やせるかなんだろうと思います、知らんけど。
あぶないあぶない、真面目になるところでした。
未来のこどもたちのためにという理念を掲げるアトリエデフですが、実際にこどもたちと触れ合う機会はそう多くありません。
このワークショップを通じて、私たちも彼らも、互いに学びがあり大変楽しかったです。
ありがとうございましたー!
ひであきの〈き〉は「気のすむまで泥団子を磨いていたい日があるよね」の〈き〉
工事課のしたしまひであきがお送りしました。