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八ヶ岳の風~Jプロジェクト、始動。
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先日の金曜日、わたしたちは長野県小谷村大網集落に暮らす
くらしてさんと一緒に、近くの杉の木を伐採しました。
それは、今人の手が離れてしまいましたが、当時この村の
先代が思いを込めて植えた杉の木を活かし、守り、
これからにつないでいく、その第一歩として。
協力して下さったのは、先日、大町で地鎮祭を行ったばかりの
Yさまご夫妻。あえて、チェーンソーは使わず、斧と鋸だけで
時間をかけて、ゆっくり丁寧に伐り倒しました。
今回のことを聞いて、昔よりこの村で山仕事されてきた集落の方が
当時使っていたという大鋸を貸してくれました。
山主さんが伐採を見守ってくれて、切った杉の枝を一本、
ご先祖様にお供えすると、持って帰られました。
伐った杉の木は、「くりこまくんえん」さんに運び、
床材などに製材する予定です。
「Jプロジェクト」。
私たちがそう呼ぶこのプロジェクトには、大きな課題が
たくさんあります。
雪深いこの地域特有の課題。根本の部分が雪の重みで
Jのアルファベットのように、大きく曲がっていて、
柱や梁等の建築材料に適さないこと。
そして、枝打ちなどの手入れが行き届いていないため、
木の芯に黒い凍みが出たり、年輪がきれいに出ず
材として価値が下がってしまうこと。
そして根本的な問題として、大網(日本)の木、そのものが
様々な要因から「魅力的でなくなり」、山の木を伐ったり、
育てたり、植えたり、そういう人がどんどんいなくなり、
森が荒れていくこと。
大網の森で起こっていることは、日本の森の問題、
そのものだと思います。
・・・工務店であるわたしたちができることはなんだろう。。。
DEFの木の家に大網の森の木を使うことができたなら、
この森が再び循環を取り戻す、何かの力になれるかもしれない。
そのためには、この森や木の魅力を、みんなに伝え、
一緒になって同じ方向を向いていくことなのもしれない。
その最初の一歩として、今日の日を迎えることができました。
山主さん、この森と集落をこれからにつなげていく“くらして”
のみなさん、その木を家にする私たちDEF、そして家を建て
住んで下さるYさま。
みんなが同じ方向を向いて、それぞれの真剣な思いや、喜びが
つながって、循環している気がして、胸がいっぱいになった日
でした。
自分にできることはとても小さいけれど、みんなが集まると
こうやって、すごいことがはじまるんだ。
これからも私はDEFの一員として、日本の大網の森や木のこと、
そこで生きる人たちのこと、木の家とそこにある暮らしにつながる
たくさんの命を、これから出会う方々に伝えていきたいと思います。
そして、たくさんの人に、木の家に暮らす喜び、しあわせを感じて
もらえたらいいなと思います。
山主さま、くらしてのみなさま、そしてYさま、
ありがとうございました!
そしてこれからもよろしくお願いします!
yosssy