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アトリエDEF通信

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納まりがいいと気持ちがいい。

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でめ
上田本社

はろーでめです。
最近、うちの設計課 丸山課長が巨匠っぽいブログをかいていることに触発され、ちょっとマニアックなお話を。

この業界にいると必ず耳にする用語に「納まり」という言葉があります。
入社して聞いたときは、「納まりとはなんぞや??」とちんぷんかんぷん。
「納まり」もしくは「納める」という言葉には、沢山の使い方がありますが、建築用語では、主に部材同士の取り合いや取り付けの仕様、仕上げ方などを意味します。英語だと「detail:ディテール」とも言います。
住宅で分かりやすいのは、窓の枠の仕上げ方。たとえば、上田のモデルハウス。

2階の北側の窓、吹き抜け部分の障子枠と窓枠がコーナーで綺麗に揃っています。これは意図して揃えているのですが、こういうコーナーでそろえる際は、サッシの大きさ、壁の厚さ、壁からの枠の出をちゃんと計算しないとこうはなりません。
そして、1階からみると…


1階の窓と、2階の窓が同じようにもなっている。これこそ納まりがいいということ。
納まりが綺麗だと、場が違和感なく感じます。そして、一番大切なのは、窓の高さが全て揃っている。
各部屋に窓を取り付ける際に、部屋ごとに高さをばらばらにしてしまうと、部屋から見た分はいいけど、外観はおかしな感じになってしまいます。外から見ても美しい。

そういえば、入社した当初に図面を描いていて「ラインをとにかく揃えなさい」と耳にタコができるほど言われました。窓の高さ。家具の高さ。高さを揃えると余計な線がなくなり、よりシンプルな空間となります。このシンプルさが美しさなのかなと個人的には解釈しました。
いかにこのラインを揃えられるよう、納められるか。設計がどんな図面を描いても実際に施工するのは現場の人ですから、どうのような方法で施工するか納め方も重要です。
この業界にいなければ、こんな窓枠などには気にもとめない方がほとんどかと。
それでも、なんとなくこの空間は、落ち着くな、気持ちいいなとは誰もが感じたことのある感覚なのではないでしょうか。その空間には、人に感じさせる要因が多くあるから総称でいいと感じる。それは大きくは素材だったり、明るさだったり、空気、においだったり。こういう納まりもその要因のひとつ。

丸課長が以前のブログに書いていた建築家:ミース・ファン・デル・ローエも「ディテールに神宿る」と唱えていました。すなわち、細部には神様がいる。極限までシンプル化とすることが美しいと考えているのが良くわかります。

とはいってもこのディテールが美しいんだ!と自身をもって言えるようになるには、現場を知り、経験を重ねないとなかなか辿り着けません。なんでもGoogleで調べれば答えが見つかる世の中になるつつありますが、こいうことは地道にこつこつ。丸山巨匠を目指して(笑)

でめ

 

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