想いもともに、
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先日試作に踏み切ったDEFの自社生産の荒壁土、
ついに初出荷しました。
前回での反省を踏まえて耕運機をパワーアップ!
尾輪とハイド板がつきました。
尾輪は耕運機の反動に耐えられるようにするためのもの、
ハイド板は土を押し出せるようにするためのものです。
新たな武器を携え、土の中にいざダイブ!
すると、、、
うんうん!いい感じ!
尾輪の支えのおかげで必要な腕力も最小限。
前と比べて全然楽だし、これなら継続して作業に望めそう!
ハイド板も目論見どおりに機能してくれて、
これなら土の自社生産の可能性も見えてきそうです。
出荷前にもう一練りして、ハイド板で押し出して、
そんなこんなでようやく出来上がった壁土を、
自らの自邸を気前よく実験台に提供?してくれた
戎谷部長の新築現場へと運んでいきました。
どうにか形になりつつあるDEFの壁土づくり。
それもこれも、多大な協力をしていただいている、
本業は造園屋さんのアートランドの赤尾さんご一家のおかげ。
土練り用のプールの施工から壁土づくりまで、何でも笑顔でこなしてしまう、
そんな懐の広さに頭が上がりません。造園屋さんってすごい。
「すみません、専門外の仕事ばかりやってもらって、、、
本業はお庭屋さんなのに。。。ありがとうございます。。」
と申し訳なさそうに感謝の想いを告げると、
『いいよいいよ!誰かがやんなきゃいけないでしょ!
残して行こうよ!この国の文化をさ!』
と、なんともうれしい言葉をいただきました。
ーーー
正直、僕個人として、DEFで土を自社生産することに、
どこまで意義があるのだろうと、考えなかったわけではありません。
ゼロから物事を始めるには大きな労力が必要です。
当然大きなコストもかかります。
今までどおり、小坂商会さんで壁土を作ってもらう方よっぽど楽かもしれません。
それでも、今回の壁土づくりから、
そして赤尾さんの言葉から、
何か大切なものが見えてきそうな気がします。
できたものをただ与えられるのではなく、
自らの頭で考え、手足を動かし、生み出してみる。
そこにはいろんな試行錯誤があって、いろんな人との協力がありました。
多くの発見と、それに携わった人たちとの想いの共有がありました。
土と藁と水を混ぜる。それを家の壁にする。
ただそれだけの小さな取り組み。
そんな小さな取り組みに多くの人を巻き込んで、
大きな一歩にしていけたのなら、何か特別な意義があるのかもしれませんね。
軌道に乗るまでまだまだこれからな壁土づくりですが、がんばっていきたいです。
工事部の漆戸航でした。