kanto
群馬だより~土壁塗りを見にいってきました!
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こんばんは。
現場監督の宮ちゃんから、桐生市の建築現場で土壁塗りがはじまったと聞いて、
桐生へいってまいりました。
でもその前に、関東営業所から桐生へむかう、赤城山をまいていく道すがらを楽しんじゃいます。
前橋市三夜沢町。ここには「赤城神社」があります。
この三夜沢町の赤城神社は、正確には中社になるようです。
というのも、赤城山の山頂近くまで上がりますと、赤城大沼があって、
その畔にも赤城神社があるのです。この大沼の神社が山宮とのこと。
これら赤城山にある赤城神社は、全国300ある分社の総本社になります。
実はこの赤城神社の境内の裏には、裏山へつづくトレイルがありまして。
ここをずう~っと登っていくと、荒山へつながっているのです。
群馬へきてから何度か、ここでマウンテンバイクを楽しませてもらいました。
上毛かるたにもある「裾野は長し赤城山」という読み札。
標高差1000mちかい、ゆるやかな降りは一瞬でこの山を好きにさせました。
マウンテンバイクという遊びは、登山とおなじく人が山に入って楽しむための手段の1つですが、
トレイル環境の保全や他の入山者との調和という点で、なかなか堂々と楽しめる環境は整っていないのが実情です。
それでも、全国各地で、林業とつながったり、古道の再整備とつながったり、
トレイルの整備・保全とセットで、地域や自治体公認となってオープンになりつつあります。
群馬県内でも、東吾妻町さんが「東吾妻むかし道MTBライド」を開催、がんばってくれております!
※2014年大会はわたしも出ましたー!
はい。横道にそれてしまいましたが、元のルートに戻ります。
桐生の現場に到着しました。
左官屋さんが土をこねてくれております。
土壁の1層目、藁すさの入った「荒壁土」になります。
その日に塗る土の分量に対して、気温や湿度をみて混ぜる水の量を調整します。
昨年から、この土を自社で生産しています!
それでは中に入ってみましょう!
ほんと、家の壁という壁が土色です!
このスジはなんでしょう?
はい、これは「稲わら」でございます。
荒壁土には、わらすさを混ぜてあるのですが、乾いてくるとひび割れを起こします。
そのひび割れを最小限に抑えるため、「つなぎ」としてこうして稲わらを埋め込むように塗っていくのです。
ちなみに、以下の写真は荒壁土を塗るまえの状態です。
「木ずり」といって、木を格子状に組んだもので、ここに土を塗っていくことで、壁と土が密着していきます。
わたしもBIOSKさんのピザ釜制作で、荒壁土を塗ったことはあるのですが、
かなりむずかしく感じました。
しかし、最適な土の質と、左官屋さんの技術にかかると、
どんどん、早くて、きれいに土壁ができていくのです!
この現場の左官屋さんは、みなさんこの道30~40年の大ベテランの方ばかり。
「おれが左官になった頃は、まだ竹木舞に土壁塗ってやっていたけれど、
DEFさんの土壁の家に出会うまでは20年くらい、土からはなれていたんだよ。」
「管理や施工が大変だけど、やっぱり土壁はおもしろいね!」
とお話くださいました。
日本の無垢の木をつかった家づくり。
そして、土と稲わらでつくる土壁。
家を構成するたくさんの素材。
なかなか全部、100%自然素材とはいかないけれど、
出来るものはとことん自然のもの、そして最後には土に還る素材を使う。
シンプルで、安全で心地よく、そして頑固で実直な家づくり。
それがめぐりめぐって、あたりまえの気持ち良さ、美しさ、味わい深さを
わたし達に感じさせてくれているのだと思いました。
それにしてもこれ、おいしそうな壁ですね。
だってだんだん、チョコレートに見えてきませんか?(笑)
みーさん