栗駒伐採ツアー③ 製材所編
- Series
- アトリエDEF
- 八ヶ岳営業所
こんばんは。
今回は、先日おこなわれた栗駒伐採ツアーレポート第3弾!
(株)くりこまくんえんさんの製材所編をレポートしていきます。
※第1弾、第2弾はこちら→栗駒伐採ツアー① 栗駒伐採ツアー②
そのまえに、
(株)くりこまくんえんさんの紹介を忘れていました。
くりこまくんえんさんは、木材を煙で燻す「くんえん木材」を中心に、
外国産材・有害な薬品を一切扱わない、安心・安全な健康と環境に
やさしい木材を扱っている材木屋さんです。
植林・間伐から製材、チップ製造まで一貫した体制で、
「木」を扱っていらっしゃる、DEFの大切なパートナーさんです。
さてさて、
山で伐採された原木は、
わたしたち住み手の家に使われていくまでに、
どのような工程を辿っていくのでしょうか。
それでは見ていきましょう!
山で玉切りされた原木がユニックに積まれて、
くりこまくんえんさんに搬入されてきました!
フォークリフトで製材所に運び込まれます。
こちらの木は、お家の大黒柱にしていきます。
それにしても立派なお姿。
では、いってらっしゃい!
設計寸法にあわせて、
きれいに4面カットされていきます。
そして・・
よく見る四角の柱になりました。
それにしても・・・
もとの原木のときと比べると、
だいぶスリムになりましたね~。
こうやって1本の柱を生み出す過程で、
木はもとの体積の約3割になっていくのです。
では、カットされた残りの7割近い部分は
どうなるのでしょうか。
例えば、かんなで削られた部分。
こちらは木質ペレットになってペレットストーブ燃料として使われます。
この他にも、
下地材として「筋違」や「野地板」に使われたり、
板材として「床材」、造作材として「ドア枠」になったり。
チップは製紙用に。
おどろいたのは、のこぎりの刃(5ミリほど)によって出る
「木くず」も、家畜用の敷きわらや畑に撒いたりしてちゃんと
利用されている、ということです。
まさに、捨てるところがない、とはこの事ですね。
さて、製材された木材は、
この向こうに見える青い屋根の建物で、
燻煙乾燥されていきます。
燻煙乾燥とは、
その名のとおり、木材を煙で燻して
低温長期乾燥することで、木材の耐久性・防虫性を増し、
薬品をつかわず、安全で確かな木材をつくりだす乾燥方法です。
燻煙乾燥ののち、木材はさらに天日干しの期間を経て、
出荷されていきます。
家づくりにとって、木材の乾燥方法はとても大切。
以下の写真は、高温乾燥材と低温乾燥材を見比べたものです。
上が高温乾燥。ちょっと焦げたような香りがします。
木の表面には割れは見当たりませんねー。
下が低温乾燥。木の表面に多少割れが見えます。
でも、木の本来のよい香りがします。
そして、木目がとても美しいと思いませんか?
次に、木の断面をみてみましょう。
左が高温乾燥材。
右が低温乾燥材。
違いがお分かりいただけたでしょうか。
高温乾燥材は、表面に割れはないものの、
木の内部、見えないところに割れが目立ちます。
DEFの家は軸組み工法なので、木材の強度も重要になります。
木の内部に割れがあると、強度は落ちてしまいます。
低温乾燥材は、表面に多少の割れはあるものの、美しさと強度において
優れた木材といえるのです。
安全で、美しく、確かな強度と耐久性をもって、環境にもやさしい、
DEFの家づくりには欠かすことのできない素材。
今回の伐採ツアーで、そのルーツを知ることができました。
なお、今回の伐採ツアーは、
くりこまくんえんさんのご都合を伺ったうえで、
遠方ということもありタイミングの合う方に参加いただきましたが、
今後もなるべく多くの方に、木の伐採を体験していただくことが
できたらいいなぁと思っています。
以上、栗駒伐採ツアー3編に渡ってお伝えしてまいりました。
長編シリーズ、お読みいただきありがとうございました。
宮澤