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アトリエDEF通信

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斧一本

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アトリエDEF
八ヶ岳営業所

県の林業センターで実施されている森林・林業セミナーの伐木実習に参加してきました◎
今回はなんと、チェンソーなどの動力がついた道具は使わず、使うのは斧(ヨキ)です。
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当たり前といえば当たり前ですが、昔、チェンソーはもちろん、ノコギリさえもなかった時代には、
この斧一本で木を伐っていたそうです。
その歴史は1300年以上も前、今年、式年遷宮を行った伊勢神宮の御神木を伐る祭事として、
過去60回以上、それは引き継がれてきた伐木方法なのだそうです◎
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チェンソーを使用した伐木方法と全く一緒で、受け口をとり、つるの両端の支点で寝かす(倒すのではなく寝かすのだそうです)方向を定めます。
そのあと追い口を開けて、追いつるを切り離して伐木です。
斧一本と、チェンソー一本では、やはり勝手が違う。
チェンソーでは自分の体の力を使うということはほとんどないですが、
斧をつかう場合はやはり、自分の体の力をうまく伝えなければ切り口を掘っていくのですら大変です。
20名の参加者みんなで一本の木を寝かすのに40分以上かかりました(^^)
斧一本、全身で精一杯に振るうこの時間は、森と大地と自分とが繋がる気持ちのいい時間でした◎
「大山の神 左斧 横山一本 寝るぞー!」
この掛け声はいよいよ最後の斧を振るうときに山の神様に掛ける言葉だそうです。
静かな森で、山々に響き渡るこの一言は、本当に昔の人々が日本の山々に抱いていた畏敬の念と
そしてその山で仕事をしていることへの誇りを感じられる素晴らしい言葉でした。
仕事がら、普段から多くの木々や木製品に触れていて、
そのありがたみと感謝の気持ちを忘れてしまうこともあります。
幸いにも今、自分の周りには森を整備する機会があって、山の木を伐る機会があって、
山の木に触れて加工する機会があって、山の木を使った建物の中で過ごす時間があります。
森の豊かさに触れるたびに、この言葉を思い出し山の神様、御先祖様に感謝していきたいと思います。
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伐木の最後には寝かせた木の先端を採り、残った株に挿して、
この間の命をいただきます。と感謝し、新たな命の芽生えを祈るそうです。
エコラの森でもこういう体験ができるといいな!!
Kyouhei

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