地球村ボランティアレポート3 ~第1日目ふゆみずたんぼ~
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1日目の晩御飯です。
鳥取から参加された方がお米、野菜、お味噌etcをなんと人数分(40名程)×日程分持ってきてくれました。
しかも、全て無農薬無化学肥料です。
下がった頭がしばらくの間上がりませんでした。
写真には映っていませんが、地元の笹カマも地球村の方から差しいれがありました。
ただただ感謝であります。
食事の後、NPO法人田んぼ理事の岩淵理事より「ふゆみずたんぼ」について講義がありました。
「ふゆみずたんぼ」は冬の田んぼに水をためます。
水をためると、田んぼは水鳥、メダカ、ドジョウ、イトミミズ、カエル、菌類などの生き物の楽園になります。
この田んぼでは、さらに水鳥、メダカ、ドジョウ等の糞が天然の肥料となり、イトミミズが増えます。
イトミミズは田んぼの泥の中で、排泄物のトロトロ層を作り、このトロトロ層によって雑草の種を埋めてくれたり、さらに水面の水草などの働きで雑草を押さえ、除草剤無しでも米づくりができるようになります。
江戸時代前期の会津農書に「田水冬」という記述があり、
300年前の田んぼはふゆみずたんぼだったという話もあります。
江戸中期の俳人蕪村の俳句
「帰る雁 田毎の月のくもる夜に」
中国雲南省のふゆみずたんぼの壮大な景色、
新潟県十日町市のふゆみずたんぼから見える秋の風景、
微生物の働きが活発な為、
冬のふゆみずたんぼは周りの田んぼより2~3℃温度が高いそうです。
田んぼを取り囲む周りの環境へも様々な影響を与えます。
休耕田、畦、川、排水路、屋敷、二次林・・・
そして、多様な生物は魚類、甲殻類、両生類、羽生類、クモ類、ダニ・・・
その数3,733種にぼ及ぶそうです。
まさに、生物多様性の宝庫。
渡り鳥の飛来地ともなり、自然環境に様々な恩恵を与えてくれます。
今回復興する田んぼは、歴史的にふゆみずたんぼだった貴重な田んぼ。
津波で海水に浸り塩害が懸念される中、
人の手による瓦礫の撤去後は地道に水を入れ塩分を沈下させる方法を取ります。
復興が終わるまでに多くの年月を必要とする気の遠くなる作業です。
長い一日が幕を閉じました。
2日目の活動に向け早めの就寝です。
ぱっちょ
※写真提供・・・地球村より