曳き屋
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先日八ヶ岳営業所の倉庫を移動しました建坪約0・75坪も小さなものですが、人力だけでは移動できません。
重機などを使うという案もありましたが、大工さんと相談した結果、曳き屋(ひきや)という方法で移動することにしました。
曳き屋とは、建物を壊さずに基礎から持ち上げ、新しい基礎に移動させる方法です。
建物を移動させる時に曳きずって動かすことから曳き屋といい、家曳きとも言うそうです。
◆曳き屋手順◆
①基礎と物置土台の緊結を解く。
②ジャッキで建物を持ち上げる。
③土台の下に板を渡し、その上にコロ(鉄管等)を置き物置を乗せる。
④物置を曳いたり押したりして動かす。
物置が小さいのとコロが入っているため4・5人の力で動きます。
コロの向きや力のかかり具合で斜めに進んでしまうため、
少し動かしては微調整を繰り返します。
⑤新たな位置に設置した基礎まで物置を動かし、ジャッキで持ち上げて板とコロを外す。
⑥物置を降ろし、基礎と緊結する。
以上で曳き屋は終了です。今回は規模が小さいので数人で短時間でできました。
このように建物を壊す必要がないので古民家移設等でも使われます。
家を次の代に残すという考えの先人の知恵に触れられとても良い経験になりました。
平林