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ヤマベ木構造を学ぶ!

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のじー
八ヶ岳営業所

設計課ののじーです。

先日、ヤマベの木構造の著者であり、設計段階のデフの家の構造をチェックしていただいている、山辺先生(山辺構造設計事務所の山辺豊彦さん)による構造の勉強会が行われました。

社内スタッフにだけの貴重な機会です。

構造を日々勉強しているものとして本当に震えるくらいに嬉しいことです。今後も何回か勉強会は続くので、木構造の知識と実践を高めていければなと思っています。

今回のブログは少々専門的な話になってしまうので、つまらない場合はさらさらーっと読むか飛ばしちゃってください!

…、さて!はじめます。

今回の山辺先生の勉強会では、安心安全な住宅を設計施工するために必要な壁量計算と軸組構造の検討講座でした。

壁量計算とは、地震や風圧に耐えて、建築基準法にも満たす安全な住宅を実現させるために必要な構造計算の一つです。そして軸組構造とは、柱や梁で成り立たせる日本の木造建築の構法のひとつです。ちゃんとした構造の形なのかを検討するために、私たち設計士が検討すべき項目となります。

数学が苦手で絵を描くのが好きな自分にとってはなかなか手強い強敵です…。(よく設計士目指そうと思ったな…)

 

話を戻し、

壁量計算に登場する材として、筋交(すじかい)というものがあります。この写真のように柱と柱の間にかかっている斜め材のことで構造の強度を高める役割があります。(筋交はご存じの方も多いはず…!?)

ちなみに筋交は耐力壁と同じ役割を持ちます。耐力壁というと接着剤を使用した合板を想像しますが、デフの設計ではホルムアルデヒドなど化学物質が含まれる合板は一切使いません。

デフの建て方のブログなどを見ると、筋交しかないのがわかります。

工事中の現場。

木造住宅って昔からあって、昔と同じ。

面材による構法を説明しているブログも過去にありましたので、是非こちらもどうぞ。

世の中の9割位の建物には合板がほぼ使われています。構法的活用以外にも家具や仕上げ材としても。安心安全の家づくりを目指すデフは、迷うことなく、合板は使いません。無垢材だけを使います。純真無垢を徹底します。

 

また脱線…。話を戻して、

壁量計算では、設計したプランに対してどれだけ筋交が必要でどこにそれを入れるべきかを検討するのです。建築基準法で定められた数値があり、それに満たしていれば良しとされています。

ただこれはあくまで基準なので、さらなる強度を持たせたい場合は耐震等級と言って、等級をあげることにより耐震補強を促すこともできます。

けれど等級が上がれば上がるほど壁量計算で求められる条件も厳しくなり、筋交の数も増え(材料増加)、現実的な話、コストにも影響します。

そうした調整を行いつつ、壁量が決まっていくのです。

 

…さて、もう一つ軸組構造の検討。

構造に対する力は、屋根、壁へと下に伝わります。

家全体の構造のバランスを見ながら立面的に検討していく必要があり、壁量計算と同じくらいに重要な事項です。

家が完成した時に、構造材の多くは直接見えてくることはないですが、デフの暮らしを実現するためには、こうした見えないところの設計も大切なのです。(軸組構造の話ネタ少な!ガス欠やん)

 

、、、さて。今回参加した勉強会では基本的な木構造の考え方を山辺先生から教えていただき、壁量計算や軸組構造を組み立てる際の不安を解消していただいたり、挑戦的な構造のあり方を一緒に考えていただきました。

構造勉強会、また報告できたら報告します!(絶対しないやつの言い方、)

お昼のお弁当。ケメケメさん。

じぶんは普段率先して果物を食べないのですが、、金柑の蜜煮はすごいおいしかった。

 

余談。

地震大国である日本は、今回の構造の話はとても重要なこと。地震がほとんどない国に旅すると、そもそも筋交というものが存在しておらず、日本ではあり得ないほどのスパンで梁が飛んでいたり、なんだが不安になる建築をちらほら見ることがあります。それはそれで自由な設計ができるんだなと考えたりもします。

けれど、日本は建物を建てる上で壁量計算のように制限が多く、不自由なのかなと思ったりもしますが、そんなことはない。

それも全て日本の文化につながっていて、日本の大工技術に繋がっています。

自然環境によって生まれた技術は、その国らしさを作り出し、そういうのも大切にすることで長く愛される家が生まれます。

手刻みで一つ一つの加工すべてに、魂を込めて日々奮闘しているデフの大工さんには尊敬の眼差しと日本の技術を継承しているんだなという気持ちでいっぱいになり、誇らしく感じます。

ご存知の通り、デフには八ヶ岳営業所から、少し離れたところに加工場があり、そこで大工さんが建て方前に構造材の刻みを行います。刻みは1,2日で完了はせず、1ヶ月以上の作業になります。体力のいる作業です。

ちなみにデフが使用する構造材は、伐採ツアーでお馴染みのくりこまくんえんさんの材。製材して天然乾燥された貴重な無垢の構造材です。余りが出ないように発注する工事課の技量も試されますが、生きる材料を無駄なく使うために、刻みの時は大工さんも相当の神経を使うと思います。(のじー本当に分かっているのか、!?)

是非、伐採ツアーだけでなく刻み中の大工さんの作業の様子も多くのお客様に見てもらいたいなと、密かに感じています。(営業の人に言ったら、加工場に連れてってくれるかも??適当なこと言うな)

けどそれだけ見ていただきたいのです。

刻み中の大工さんの雄姿を。(重要なので2回言う)

大工さんも加工場見に来てほしいなと言っていました。

そんなこんなで余談も長くなってしまった構造のお話でした〜。

ではまた

 

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