循環の家ができるまで~その④断熱材「フォレストボード」
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循環の家ができるまで~その④です。
今回は断熱材の「フォレストボード」にスポットを当てます。。
この茶色い板がフォレストボードです。
フォレストボードは、杉の皮を細かくしてコーンスターチという
トウモロコシのでんぷんで固めた断熱材です。
山で木を伐採し柱や板に加工すると、枝は落とされ、
皮は剥かれます。
そうして材木として使われますが、その際の枝や皮、そして
葉っぱは使い道がなく、山に放置されるか燃やしてしまうか、
有効な利用方法がありませんでした。
一本の木からでるこれらのものは相当な量となります。
これはもったいない!ということでさまざまな試みが
なされています。
DEFが木材でお世話になっている栗駒木材さんは、
杉の皮や枝を燃やした熱で木材をくんえん乾燥したり、
ペレットにしてペレットストーブなどの燃料にするなど
有効利用に取り組まれています。
このフォレストボードもそうした試みの一つで、今まで余っていた
材料をうまく利用してつくられています。
接着に使われるコーンスターチも自然素材ですので、
土に帰る環境にやさしい断熱材です。
そしてポイントはこれだけではありません。
柱にフォレストボードが貼ってあります。
板状の素材ですので、非常に施工性にすぐれています!!
こうやって家の周りをぐるっと囲むことができます。
断熱材というのはそれ自体の性能も大事ですが、
どんな断熱材も隙間があってはその性能が全く発揮されません。
施工にも大きく左右されてきます。
その点で、板状で貼り付けられるフォレストボードは
天然素材であること、今まで無駄になっていた材料で
つくられていることと合わせて、とても優れた断熱材です。
DEFでは、このフォレストボードと「ウールブレス」を
組み合わせて断熱をしています。
次回はウールブレス=羊毛を紹介します。
ハヤシ