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アトリエDEF通信

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窓の無い家

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アトリエDEF
八ヶ岳営業所

デザインは自由である。
建築に携わっていると住宅に限らず建物のデザインは非常に気になる要素であり、またいろいろやってみたい衝動に駆られる。
建築雑誌を見ていたら、窓の無い箱のような家の広告があった。窓が全く無いわけではないのだが、ほとんど無い。屋根も無い。本当に箱みたいなデザイン。ローコスト、CO2削減、防犯等々が売り文句の広告だ。無機質でカッコ良い?
街を車で走っているとRC造(鉄筋コンクリート造)の箱型のモダン建築をたまに見かける。わたしも昔かなり憧れた。実際そういう建築にも関わっていたし、本気でカッコ良いと思っていた!
施主がどんな家を誰とつくるか。もちろん自由だ!
窓の無い(もしくは極端に少ない)家はどうだろう?
家は家族が健康に生活を営むベース基地でなければならない。健康でいるためには太陽の光をきちんと家の中に取り込む必要がある。
家の中の空気はフレッシュなほうがいい。必要に応じて空気が流れるためには必要最小限の窓が無いといけないはずである。換気設備が良くなったといっても、外の気配を感じながら空気の入れ替えをできる窓は絶対に必要だと思う。
窓は大きすぎても多すぎてもいけない。バランスよく配置されていたほうが良い。太陽も風も必要だけれども、窓が多いと必要の無い夏の暑い太陽光を多く取り込みすぎてしまうし、逆に冬の寒い外気は窓を介して家の中をどんどん冷やしてしまう。
結局程度ものであるため、だからこそ我々のような家をつくる側がその辺を一所懸命考え検討し計画していかないといけないわけである。
夏の暑さ、冬の寒さをコントロールする手段としては屋根がきちんとあって、なおかつある程度軒の深さ(屋根が出ていること)があったほうがよい。軒の出があることで高度の高い夏の太陽は遮り、冬の高度の低い太陽光は家の奥まで取り込むことが可能になる。当然、雨から家を守る意味においてもきちんと軒があったほうがよい。天気予報を気にして洗濯物が干せるとか干せないとかのストレスからも開放される。
IMGP3807.JPG
太陽、雨、風etc自然現象とどんな風に向き合っていくのかはとても大事な要素になる。メリットもありデメリットももあるからだ。
自然現象がすべてデメリットであるならば窓の無い外部を遮断した建物、家であってもいいと思う。でも我々人間が健康に生活をするためには、少なからず、時としていたずらをする自然現象の恩恵を十分に享受できるものでないといけないと思っている。
刑務所は鉄格子と無機質な壁に最低限の小さな窓?穴?がある空間で(お世話になっていないのでイメージです)、外界から完全に孤立させ、罪の意識を強烈に植え付け、人格を否定し精神的に追い込む場所だと思う。薄暗く暑く寒い環境の悪い閉鎖空間に人間は耐えられないので、罪多き犯罪者は到底人間が人間らしく居られない空間に閉じ込められ、明るく楽しいシャバに一日もはやく出て行けるように刑期を耐えるわけである。多分!
窓は機能の点でも重要ですが、景色が良い悪いに関わらず外を眺められないのは人間にとってかなり苦痛なことなんだと思います。
家の安全は素材だけでない。地盤を含めた家の骨組みの強さ、家の形の良さ、飽きないデザイン、家自体が健康でいられる温度湿度のコントロール、使い勝手の良い間取り機能、周りとの調和・・・。
窓の無い家はカッコいいかもしれない。
日本の歴史の中で箱の家は存在しなかったはずである。
コストもデザインもとても大事だけれども、そこで生活するのはあなたで、それを選ぶのもあなた。家族が健康に楽しく生活する場所出なければいけない「家」のつくり手は慎重に選びましょう。
それこそ今のところの日本は選択自由の社会ですから!
強気の発言をしてしまいました。皆さんに選んでいただける工務店として精進していきたいと思います。
kojima

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