【エコラの森】 どろぼう山のお話
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NPO法人エコラ倶楽部の“エコラの森”についてのお話。エコラの森は、地元では「どろぼう山」と呼ばれています。
“どろぼう”とは泥棒のことです。
なぜそんな名前で呼ばれているのか?
それには訳があります。
バブル期、リゾート開発業者が広大な260ヘクタールもの山を16億円で購入し、
7億ものお金を費やして開発をはじめたそうです。
ところがバブルが崩壊、開発は途中で頓挫し莫大な借金だけが残り、
当然のように山は放置されました。
誰も管理をしていない広大な山には容易に人が入ることができ、そこへとても暴力的に、樹齢100年を越える大木からなにから
木々という木々が無許可・無申請で乱伐されてしまった所もありました。
無申請の伐採がばれないよう道路沿いの木々だけが残された森からは、
豊かな緑も生き物も消え、売れないと判断された細い木はそこらじゅうに放置され、
無残に荒れ果てた山となっていきました。
木々を失った森は保水力を失い、それが原因で洪水まで引き起こすようになってしまったそうです。
その山を産業廃棄物処理業者が買い取るという話があがったとき、
話を聞きつけた栗駒木材さんが、
「豊かな自然の中をゴミ捨て場にされたくはない」と手に入れた森が、
豊かな森へ再生することを目指している「エコラの森」なのです。
日本の山の木は、その山が個人の持ちものであれ、
木を切るには計画をして申請をすることが義務付けられています。
そんなルールの中、片っぱしから暴力的に切り倒され、木々が盗まれた山。
だから「どろぼう山」と呼ばれているわけなんです
NPO法人エコラ倶楽部はこの「どろぼう山」をもう一度緑美しい山として甦らせたい思いで「エコラの森」と名づけ植林や手入れをしていきたいと思っております。