tohokushin
家作り、はじめのはじめの四歩(測量)
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四歩目ともなると、もはや「はじめのはじめの」では
ないような気もしますが、一度つけてしまったタイトルですので
このまま突っ走ります!
さて、ハヤシ邸は実家の敷地内に建てる計画です。
敷地内には当然実家があります。
庭もあります。
木立もあります。
残したいものが多いわけです。
そうなると、敷地の境界だけ把握し、高低差が把握できればOK、
という訳にはいきません。
そのため、「平板測量」という方法で敷地内がどのようになっているのか、
調べる必要があります。
竹ちゃんがのぞいているのが「アリダード」。
この道具は手前に小さな穴、奥に糸があります。
基準となる点を決め、アリダードを覗き、目標物と糸が重なるように
手前の穴から見えると、方向が一致します。
目標物。西くんが「スタッフ」という大きな物差しを持って歩き回り、ポイントとなります。
アリダードで確認した方向を書き込み、巻き尺を使って目標物との距離を測り、
結果を「平板」に落として行くと・・・・
配置が平板上に再現されていきます!
この作業をひたすら繰り返し、また、家の向こう側などは当然見えないため、
観測点自体も移動しながら測量を続けると、敷地内の全貌が見えてきます。
既存物を残しながらの計画というのはなかなかに手間がかかるものだなぁと実感した次第です。
それにしても、後でできあがった図面を見せてもらいましたが、
ずーっとここで育って、小さい子供の頃はそれこそこの庭が自分にとっての世界の全てで、
成長してからも大きな庭という印象でしたものが、
図面上に全貌を把握できてしまうと、何となく物寂しい気分にもなりました。
そしてさらに、既存住宅も一部手を入れるため、既に図面もないため、
こちらも全ての部屋の寸法を測量し、図面化されます。
自分の今までの人生の舞台が紙の上に収縮され、そしてまたここから
次の生活の場が生み出されて広がって行く、そんな感慨も覚えつつ、
計画は次の段階に進んで行きます。
ハヤシ