宮脇昭先生の「いのちを守る防潮堤」
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「いのちを守る森の防潮堤」という活動が東北の被災地で始まっています。
こちらは いのちを守る森の防潮堤推進東北協議会のHPです。
http://morinobouchoutei.com/
少し前にニュースでも報道されました。
http://www.youtube.com/watch?v=4bFbq4yi_EY
「いのちを守る森の防潮堤」は、東北の被災沿岸部に被災がれきと
土を混ぜて埋め盛土して高台をつくり、そこに土地本来の高い木から
低い木まで色々な種類の木々を植えて多層構造の森を形成し、
津波から私たちの生命と心と財産を守ろうという構想。
世界中に木を植樹してこられた宮脇昭先生の提唱による画期的な活動
です。
構想の全体は、幅100M、高さ22M、南北300Kmの防潮堤築造。
この規模ですと、今回の震災で発生した瓦礫は全体の4.8%にしかならない。
また木質がれきはいっしょに埋めることで有機肥料になるということで全く
無駄の無い発想です。
全国に拡散され焼却されようとしている厄介な瓦礫処理が、この方法だと
全く足りないし移動の必要が無いと言うことになってしまう。
ただし、今の法律では木質がれきや一般がれきはこのような処理が簡単に
認められていないそうで、今回実験的に数カ所で植林が行われたようです。
私も、先週の東北出張で宮城県岩沼市の現場を見てきました。
岩沼市では「千年希望の丘」プロジェクト実証実験となっていました。
3、11以前も沿岸部には防潮堤がマツを主体に築かれていましたが、
松の根は浅くほとんどが流されてしまいました。私も現場で流された松
をたくさん見てきました。
今回宮脇先生が提唱されるのは、東北地方の潜在自然植生のタブノキ、シイ、カシ
といった深根性の広葉樹を混植していくものです。
深く広く根を張り、このような大きな被害を少しでも緩和してくれることを
願います。そして、国は無駄なお金をつぎ込むことなく、確実に有効な手だてを
迅速に行ってくれることを願うばかりです。(あまり期待できないが・・・。)
日本の多くの山は、スギやヒノキ、マツといった針葉樹が植えられてきました。
マツ枯れの山は全国に広まっています。
防潮林に限らず、日本の山、森は不自然なカタチになってしまっているようです。
循環の家も日本の木を使って家を建てています。
将来を見据えて私たちも木を植え続けていこうと思います。
そして、森の正しい循環を理解していきたいです。
kojima