yatsugatake
外を内へ、
- アトリエDEF
- 八ヶ岳営業所
先日、原村であった上棟式。
今日は少し遡ってそれに至るまでのお話をしたいと思います。
大きな立体物となって私たちを包んでくれる家。
ですがそれが建つ前はもちろん更地で、外部空間です。
そこに家を支える基礎のコンクリートが打たれて、
大工さんたちの手によってヒバの土台がまわされ、
杉の柱が立ち上がってくると、
いよいよ立体物としての凄みが出てきます。
そうして、柱の上に梁がかけられ、棟が上がり、垂木がかけられて、
野地板という屋根の下地材が敷き詰められると、
ついに私たちを雨や日差しから守ってくれる屋根の下の空間、
内部空間が出来上がります。
こうしてみると、内部空間というのは、建築というのは、
やはり屋根なのだなぁ、と当たり前のことと、
その重要さに改めて気づかされます。
当たり前のことではあるのですが、
外部空間が内部空間にとって変わる瞬間を目の当たりにしていると、
なぜか、こう、わくわくするような気持ちがこみ上げてきます。
僕にとって上棟式は、
その瞬間を無事迎えたことを祝う儀式のようにも思えました。
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さて、外が内に変わる上棟式ですが、
そこで大事な仕事があります。
それがこれ、土台拭きです。
もちろんはじめは外ですので、どうしても構造材にも土がついてしまいます。
そこで工事部では、上棟式前に一度土台を拭く作業をしています。
家の構造材を丁寧に雑巾で拭いていると、
なんだか家を慈しんでいるような不思議な気分になります。
そして、今回はなんとスーパー助っ人で、
設計の大森さんと、広報の吉本さんが土台拭きに駆けつけてくれました。
完成した家の中を掃除する、なんてことはよくあるかも知れませんが、
その家の中の、さらに中身の構造材を拭く、なんてことは稀なことかもしれません。
そして、骨組み状態の家はなかなか入り組んでいて、拭くのも一苦労。
なので、助っ人に来ていただいたことがとってもうれしかったです。
本当にありがとうございました。
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さてさて、長い家作りの過程の中では、まだまだ初期段階にあたる上棟式。
むしろここからが本番といったところです。
ですが、そんな最初だからこそ、大事に大事にしていきたいと思いますので、
これからもよろしくお願いいたします。
土「壁」も好きですが、「屋根」も大好きな工事部の漆戸航でした。