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イエルカさんの薪ストーブを訪ねて
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- 軽井沢・佐久オフィス
こんにちは。八ヶ岳のおーです。
先月のとても良く晴れた祝日。現在お家を建築中のオーナー様ご家族と一緒に、上伊那郡中川村で薪ストーブを作っているイエルカさんに会いに行きました!
イエルカさんのお家は、山道をどんどん登り、ダムを越えて、顔の真っ赤なサルたちの目線を浴びたその先にある「どーん!」と見えるお屋敷。
築150年を越える古民家なんだそうで、使いやすいように少し減築されています。とはいっても、それでも大きな大きなお家であります。
コチラの素敵な男性がイエルカさん。わたしは、この日初めてイエルカさんにお会いしましたが、とっても気さくな明るい方で、少々片言の日本語で「ヨクキタネー、ホラソトサムイカラナカハイッテハイッテ!」と笑顔。全身から「Welcome!!」オーラが溢れていました!
先に工房で今製作中の薪ストーブを見せてもらい、こだわりや使い方を説明してもらうことに。オリジナルの燃焼システムについてお話をされているイエルカさんの表情は、先ほどとは打って変わり、とっても真剣な表情。オーナー様もとても熱心に聞いてみえて、奥さまとお子様もどんなお料理ができるかワクワクされてました!
そろそろお昼にしよう!ということで、お家の中へ―。
玄関の土間はギャラリースペースになっていて、イエルカさんの陶芸作品と集めた民芸品が並んでいます。
イエルカさんの作品の土には、薪ストーブから出た灰を混ぜているそうで、器が焼きあがった時にどんな表情を見せてくれるか楽しみなんだとか。厚みがあって力強く、優しい表情をした作品ばかりでした。
ダイニングでは、奥さまの悦子さんがお手製のピザをスタンバイして、出迎えてくれました。イエルカさんのストーブで一番大きな大梅で、ピザを焼きます。今日のお昼ごはんは、グリーンサラダとトマトとモッツァレラチーズのピザ。このレタスとトマトは、キッチンの奥にあるイエルカさんが作った温室で栽培されたものだそう。特にトマトはジューシーで、フルーツのように甘くて美味しかったです!オーナー様もイエルカさんのお家に興味津々。食事をしながら、お互いの暮らしやお家についてお話しました。今の暮らしや、まわりの環境のこと、新しいお家への思いや、どういう暮らしがしたいのかとか・・・。そんな話をしつつ、図面も見つつ、「ソレナラ、コノストーブガイイヨ!」と暮らし方にピッタリなストーブを提案してくれました。DEFが家の専門家だとすれば、イエルカさんは薪ストーブの専門家。ご自身の想いをハッキリと伝えてくれます。そこもイエルカさんの魅力です。
お昼ごはんを食べて少し休憩をした後、イエルカさんに2階を案内していただきくことに。2間続きの大きな部屋には、たくさんの動物の毛糸と大きな機織り機が2台。なんと昔はご夫婦で織っていたそうです。うち、1台は北欧製の織り機で、もう1台はそれを真似てイエルカさんが日本の木工家さんと共作したものだとか・・・「何でも自分たちで作ってみる」DEFの考え方とおんなじで、やってみて学ぶことってほんとに多いと日々感じます。毛糸は海外から仕入れている天然のヤギの毛だそうで、今は悦子さんがその毛糸を使って絨毯を織ります。いろいろなヤギの毛色を組み合わせて模様を作っていく作業は力のいる大変な仕事だそうですが、でき上がった絨毯はとても丈夫で、20年以上たってもボロボロになったりせず、再び解いて図柄を変えたりできるそう。長く楽しめる絨毯って、とっても素敵です。最近では、毛糸が手に入りにくいことも多くなってきたと話す悦子さん。理由は国際情勢によるものだそうで、仕入れは国同士の紛争や政治の動きの影響と受けやすく、毛糸の作り手さんと取引できなくなることもあるそう。世界が平和であってほしいと願う作家さんはとても多いなぁと思っていましたが、それが少し身近に感じたお話でした。
外の広い庭では、オーナー様の子供たちが仲良く走り回っていました。少し上の柿の木には猿が数匹。そして、遠くで鳴く鳥の声も。少し日が落ちてきた里山の風景の中で、自由に駆けまわる子供たちの姿はなんだか胸にこみ上げるものを感じました。個人的に、里山での暮らしに憧れていたのですが、やっぱり素敵だなぁ、いつかこんな暮らしをしたいなぁと改めて思いました。
日本の古いモノが大好きなイエルカさん。温かいおもてなしをたくさんくださった悦子さん。ついつい居心地が良すぎて長居をしてしまいましたが、素敵なお二人にたくさんの良い影響をいただきました!オーナー様も、薪ストーブについてじっくり考える良い機会になったようで、新しいお家にどんな薪ストーブが入ってるかとっても楽しみです!
悦子さんに教えてもらった柿漬けのダイコンのお漬物。早速作るぞー!
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