yatsugatake
手を入れて住み続ける
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こんにちは。
すっかり秋!になってしまった原村です。
早速半そでを仕舞い込み、フリースを出してきました。
今年は夏が本当にちょびっとしか来なかった気がします。
もう少しやりたい事があったような気がしますが、
家の前の栗の木の栗が大きくなっていくのを
見ると秋もいいな~なんて思います。
昨日、レタスで有名な川上村で古民家改修をしているお家のお引き渡しがありました。
私が一番最初にこのお家に伺ったのはすごーい寒い冬の日でした。
入ってすぐの居間のおこたで、とってもおいしい手作りのエゴマのおまんじゅうをいただいたのを覚えています。
お引渡しも元々おこたのあったリビングで行われました。
同じ場所に座っているはずなのに、違う風景。
それでも使っている梁や建具は同じものがあって、そうそう!この建具!ここにあったな~
なんて。
古い建具を使うかどうかとっても迷ったと奥様。
でも使ってよかった~。
真っ白な漆喰に本当によく合っています!
そしてどの建具もとても素敵です!
そして顔をあげて天井を見ると!
どーーーん!
なんとも立派でかっこいい梁!
なかなかお目にかかれません。
梁も柿渋を塗ったようにまっ黒!
工事担当の吉岡さんに聞くと、床をはがしてみたら囲炉裏が出てきたのだそうです。
昔はその囲炉裏を囲んで食事をしたり、暖を取ったり。
そのすすでまっ黒になったのだとのこと。
よく見ると、部屋の外側の梁は黒くなっていません。
なるほど~。
どちらの梁も太くてしっかりしていて、それでいて色つや、味があります。
梁を見ていると社長がやってきました。
あの梁の横のところ、ぼこぼこしてるでしょ。昔は製材の技術がなかったからああして少しづつ削って加工していたんだよ。
本当です。写真ではわかりづらいのですが、少しづつ削った感じがあります。
今はさっと製材していますが、昔は一つ一つ丁寧にやっていたんだな~っていう事が、このお家のいたるところから
感じられます。
通り土間の向こうには水路があって、こんな場所がありました。
おじいさんは山へ芝刈りに。
おばあさんは川で洗濯を・・・
そんな場所かな。なんて。
違ったにしても、すいかを冷やすのには最適そうです!
ずっとここで家族の生活を見てきた古民家。
昔の家ならではで、いくつもの仕切りがあり、いくつもの和室が
ありました。
今は大きな広いリビング。
真ん中にはコロンとしたイエルカストーブが佇んでいます。
夏は風が通り、畑から帰ってきた家族のだんらんの間として。
冬は寒い寒い外から帰ってきて、ストーブの周りで暖をとる。
まだ使える梁、柱、建具、家具はそのまま。
残念ながら交代の時期がきた部分は新しいものへ。
こうして手を加えながら、次の世代へと受け継ぐ。
新築をすることもできた。それでも古民家に手を加えて大切にしていく。
そう決めたご家族。
きっとこのお家に代々住んでいたご先祖さまも喜んでいることでしょう。
こうして長く住み続けたいと思えるお家を作っていきたいな。と改めて思いました。
そらには飛行機雲。
明日は晴れるかな~。
yukari