土壁勉強会
- アトリエDEF
- 八ヶ岳営業所
こんにちは。
今日は少し肌寒い八ヶ岳から新井です。
もう6月も終わり、今日からは7月ですね。
ラジオを聞いていたら、もう今年も半分が終わりましたねと言っていました。
本当ですね。
季節が流れるのは、早いですね。
私がこの八ヶ岳に来た時は冬から春を迎える準備をしていて、山も、木も、
みんなも、春の空気を今か今かと待っていたように感じました。
今は緑でいっぱいの山々と、収穫までできるようになった野菜たちでいっぱいの畑。
時間はあっと言う間に流れているように感じますが、こうして考えてみると
たくさんの発見、冒険、勉強、そしてよろこび。
これからまた新しい季節を迎えていくのが、楽しみです!
さて、話は変わりますが、八ヶ岳と上田の事務所に実験棟があるのをご存知ですか?
両方とも小さな小屋が二つくっついたような形をしています。
八ヶ岳の実験棟には「土壁棟」と「土壁+版築棟」があります。
上田の実験棟には同じく「土壁棟」と「ビニル壁紙棟」があります。
今、4つの小屋で蓄熱の実験をしています。
ちくねつ・・・
熱を畜めておく・・・
難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと
土壁でつくられた家では、冬は暖かく、夏は涼しく過ごせるのでしょうか?
ということを検証しています。
先日、前橋工科大学の三田村輝章先生をお招きし社内勉強会を開催いたしました。
まず熱とはどのようなものなのかという基本的なところからご説明いただき
どのような材料の家だと熱をためておきやすいのか、
さらにはどのような環境にいると人は暑さ、寒さを感じるのか等々
わかりやすく講義していただきました。
たとえば。
先生は土壁の家とは土鍋と似ているとおっしゃっています。
土鍋は温まるまでは時間がかかりますが、一度温まったら温かさを保つことが
できます。
土壁の家も、壁の部分を日の光やストーブなどで暖めることによって、家全体を
暖かくし、更に保つことができると実験の結果からわかりました。
もちろん、ここ八ヶ岳は、夏はそれほど暑くなく、冬の蓄熱効果を期待してしまいますが、
逆に林さんのいる前橋では暑い日が続くそうなので、夏に涼しく過ごす事ができたらいいな
と思うそうです。
そんな時は、壁に緑のカーテンやすだれなどをかけ、直接日の光が土壁にあたらないように
することで、畜冷し、夏の暑い日でも涼しく過ごす事ができるという事だそうです!
みんな真剣に聞いています。
その地域の気候に合わせて、暮らしの工夫をすることで、人が快適に暮らしていく。
素敵な事ですね。
暑いのですぐに冷房をかけたり、寒いのでずっとヒーターをつけっぱなしにするのではなく、
すこし工夫をするだけで、暑すぎず、寒すぎず、人が“心地よい”と感じる空間をつくっていく。
その力が土壁の家には備わっているように感じました。
難しい内容ですが、先生が用意してくださったわかりやすい資料を見ながら勉強中。
わからないことは、その場で質問し、先生が丁寧に回答してくださいました。
なるほどー。
実験の結果のグラフをみて、更になるほどー。
最近ではお客様から、土壁の家にしたいのですが・・と言われるようになるほど
人気の土壁ですが、こうして成果を数字やグラフで目の当たりにしたり、身近な土鍋に例えての
説明が、専門家ではない私たちにとってもわかりやすく、
またお客様にもっともっと土壁のよさを、わかりやすくお伝えできるなと思いました。
とっても有意義な勉強会となりました。
三田村先生、ありがとうございました!
土壁の家。
身近に体感できる機会はなかなかないかもしれませんが、土壁の家の完成見学会や、
もちろん上田、八ヶ岳の実験棟にて、体験してみてください。
これからの夏の暑い季節には涼しく、ひんやりした空気を体感できると思います!!
yukari