栗駒研修。自然と人間が共存するということ。
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先日、スタッフのほぼ全員で宮城県の栗駒に
研修に行って参りました。
「くりこまくんえん」さんという、日頃からお世話になっている
製材所の見学と山の整備、そしてブナ林、世界谷地の散策を行ってきました。
くりこまくんえんさんは、伐採・製材時に発生する木屑を
燃やして、その煙と熱(低温)で材木を乾燥させる「燻煙乾燥」を行い、
薬剤処理は一切行わず、安心・安全な材木をつくられています。
それらはDEFの多くの家の材料となっています。
元々、くりこまくんえんさんとの出会いが、DEFの安心・安全な家づくりを
大きく前進させるきっかけとなった、DEFの原点の一つでもあります。
日本の森林率は66パーセントと世界でも有数の森林大国です。
しかし、その利用率たるや惨憺たるもの。
国内の木は使われず、外国の木を多く使っているのが現状。
木を伐ることは自然破壊なのでは?
そんな質問をされることがあります。
もちろん、人の手の及んでいない原生林の木を伐ることは
いけませんし、無計画に山全体を禿げ山にすることも
よくありません。
しかし、日本の森は半分以上が一度は人の手の入った森。
里山、という言葉があります。
日本人は昔から、自然をねじ伏せるのではなく、
征服するのではなく、かといって遠くにあって眺めるのではなく、
森から山から恵みを頂き、整備をして恩返し。
それを代々受け継いできたという歴史があります。
(これは世界的に見ても非常に珍しいことだそうです!!)
自然をよく観察し、理解し、そこに触れ、
働きかけ、そしてよりそい・・・
そうやって長い間、日本人は山や森とともに生きてきましたし、
また人間も自然の一部として、自然の側からもなくてはならない
存在として共存してきました。
きちんと考えて間伐・整備を行うことは
山にとってもそこに生きる生き物にとっても
必要なことでした。
くりこまくんえんの皆さん、そして森林ツアーを
案内していただいた皆さん、職種は違えど、自然と人間の
関わりの最前線にあって、環境や社会の(あまりよくない)変化に
非常な困難を感じつつも、そこに絶望せず自分のできることを
行い、未来に希望をつなげる。
それはDEFの家づくりも全く同じ。
いい家を作る、というその一言の裏には、自然との関わり、
多くの方の思い、そういったものがたくさんあります。
これらのことを多くの方に知っていただき、
家づくりを通して多くの方に自然を本当の意味で
身近に感じていただくこと。
DEFの原点に、多くの方の熱い思いに触れて、
自分の心に大きな喜びと使命感を感じた、
とても有意義な研修となりました。
ハヤシ