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アトリエDEF通信

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初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いてもふた取るな

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軽井沢・佐久オフィス

DEFのまかないと言えば・・・

はい、まいどおなじみのかまどご飯です。

上田本社、八ヶ岳営業所、関東営業所、山梨営業所とほぼすべての拠点にかまどがいます。
そして、毎日白米を炊いています。
DEFのお昼ご飯は、今日も変わらず、かまどご飯でした。

わたしが生まれた昭和の終わり頃は、
すでに炊飯器でご飯を炊くことが当たり前な時代でした。
だからでしょうか、小学生の社会見学や野外学習で、
文化遺産の古民家や遺跡で昔の人の暮らしに触れることがあっても、
「大変な苦労をしていたのだなぁ、今の時代に生まれてよかった。」
なんて思っていたのを強く覚えています。

大学進学を期に一人暮らしを始めてから、
食べること以上に作ることに関心が向き、
初めて土鍋でご飯を炊きました。
しかも、炊き込みご飯。
きっかけは、小林カツ代さんとケンタロウさん親子のレシピ本で見た
「タコの炊き込みご飯」が最高に美味しそうで美味しそうで・・・
どうしてもそれを食べたくて、土鍋を買いに行きました。

味は?と言うと・・・
初心者が、難易度高めのレシピにぶっつけ本番で成功するハズもなく、
米は堅いし、タコも堅いし、底は焦げるしと散々な結果に。
貧乏大学生のくせに、うんとお金をかけてしまったので、
試行錯誤の末、なんとか全部食べ切ったのは苦い思い出です。

それがもう悔しくて悔しくて。
「白米でもう一回炊いてやる!」と思い立ち、
何がいけなかったのか、どういう原理で米が飯になるのかなどを
とことん調べに調べて、リベンジしました。

その時初めて知った、炊飯技術口伝の理論
「初めちょろちょろ、中ぱっぱ、赤子泣いてもふた取るな」
火を見て、鍋の中の米と水の状態をイメージして、煮る → 蒸す → 蒸らす。

その時のご飯のツヤと美味しさは、正直今でも忘れられません。
今思えば、完璧な炊き具合ではなかったかもしれないし、
時の経過と共に美化されているかもしれませんが、
リベンジを果たせた嬉しさもあってか、とても美味しかったんです。
これが、「火で米を炊く」という意識のはじまりになりました。

この喜びを誰かと共有したいと思い、すぐに実家の母に電話しました。
ちょうど数日前に母が送ってくれた新米だったこともあり、
「お米おいしいでしょ?あれはね〜」と母は米のことばかり話すので、
「いやいやいや。土鍋で炊いたで、もっとおいしくなっとんじゃないの?」と返すと、
「あぁ、そういえば昔は・・・」と、
母が昔暮らした祖母の実家でのことを話してくれました。

母が子どもの頃に住んでいた家には、炊事用のかまどが家の土間にあり、
お風呂も薪で炊いていたので、「火」が暮らしのすぐそばにあったそうです。
ご飯は、もちろんかまどご飯。
当たり前すぎて、美味しさは覚えてないそうだけど、
ご飯の「美味しい・不味い」の基準になってることは確かだとか。

親娘の会話なので、大変だったという苦労話やしょーもない笑い話が大半でしたが、
その時に母から聞いた昔の暮らしは、すごく面白くて、楽しそうで、
「幼少期にそういう暮らしをしたかったー!」と嘆いたこともありました。
小学校で触れた昔の暮らしを知った時とは、全然違う自分の感想にも驚きでしたが、
わたしが想像した世界はワクワクの連続で、
「それでそれで??」とどんどん掘り下げ、何度も何度も聞き返えすので、
最終的には、ちょっとうっとうしがられてしまうほどでした。

でも、おかげで、
白米を炊こうと思った先人、炊き方を突きとめた先人、専用の鍋を発明した先人、
かまどを作った先人、かまどで炊く白米の美味しさを知っている先人・・・
からの祖母、母、わたし。
と、ちゃんと続いてるご飯の記憶があることを実感しました。
そして炊飯器も、そうしたご飯の記憶が産んだすごい発明品であり、
「かまどで炊く白米の美味しさを知っている」人が、
その美味しさを目指して日々研究してるのだと思うと、頭が下がります。

だからこそ、かまどご飯をいろんな人に体験して、食べてみて欲しいなと思います。
わたしたちの主食のご飯、今はもう当たり前でないかまどで炊いてみると、
「美味しい」だけではない何か特別な感情や、
いろんな記憶や思いが湧いてくるんじゃないでしょうか?

かまどご飯は、どの営業所でも毎日炊いています。
ぜひ、いつでも炊きにきてください^^

そして「挑戦したい!」という強者もぜひ!!
合言葉は、パワーアップした炊飯技術口伝の理論

はじめちょろちょろ中ぱっぱ、ジュウジュウ吹いたら火を引いて、赤子泣いてもふた取るな

ですよ。
待ってま〜す!

oh-!

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