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雪の上棟式 ~DEFの火打ち梁~
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こんにちは。 このところホンダの赤い除雪機のおじさんと化しているほっしーです。 必ず自宅や会社や現場のご近所の道まで雪かきをしてあげる「ほっしーサービス」付き。 優しさが雪かきにも現われます。(言い方がヤラシイ)
さて、上棟式シリーズも第3弾目となりました。(たまたま重なってるだけだろ) 先日行われた茅野市のNさま邸の上棟式。 ここ数日の雪で白銀の中での開催です。
こちらの現場では、DEFの大大大ベテラン高山棟梁が仕事をしてくれています。 写真に写っている柱や梁を見ていて、その「仕事の美しさ」が伝わってきますね。
雪に反射してまぶしい日差しの中、ご家族の皆さんで建物の四隅にお祓いのお米をまいてくれました。 「鬼は~外、福は~内」(ちがうわ。気持ちはわかる)
ふと、建物の上を見上げると家の中央付近や、家の角にこのような斜めの材料がくっついています。 木造建築でこのような構造の部分を「火打ち梁」(ひうちばり)と呼びます。
写真の通り「火打ち梁」が入ると三角形の図形ができあがりますね。 三角形って一つの面を作り出す最低の辺の数の図形です。
例えば、割りばしの端っこをテープなどでつないで作った三角形と、同じように四角形や五角形を作ったモノを想像してみて下さい。 角を持って押してみると形がグニュっと変わるのはどれだと思いますか?
そうなんです。 四角形ってすぐ形が変わって平行四辺形になったりねじれたりするんですが、三角形は辺がナナメに支え合って形が変わらないんです。 ちなみにこのような三角形を組み合わせた強靭な構造を「トラス構造」と呼びます。 大きな体育館や建物の梁や天井・鉄橋などにも見られる構造です。 昔、牛乳パックやジュースのパックも三角のヤツありましたよね。ストローで飲むヤツ(昭和か)
基本四角形で作られる木造建築にこの斜めの「火打ち梁」を入れることで、台風などの強風や地震に負けない強い家つくることができます。
ちなみに、同じような意味合いで外壁側などに縦に入っている斜めの材料を「筋交い」(すじかい)と呼び、こちらも建物の強度を高める役目で大事なものです。
一般的な木造建築の火打ち梁は下の写真の通り。
DEFの火打ち梁は上から見るとこんな感じ。 DEFの建物のこだわりと大工さんの素晴らしい技術がわかりますか?
私もたまにイスとかの足をナナメにして作るんですが、「垂直に斜め」に切るのは簡単ですが、この写真の通り(別の現場)屋根の角の火打ち梁は「ナナメのナナメ」なので、これを正確に切って接合できるなんて神業としか思えません。(たぶん何言ってるかわからない読者いるぞ)
最近はナナメ材を入れずに、外側に「構造用合板」を貼って面を作って「丈夫な箱」を作る家づくりも考えられてきました。 こちらも形が変形しない丈夫な建て方で「モノコック構造」と呼ばれます。
ちなみに「2×4住宅」「2×6住宅」と呼ばれているのが上の写真です。 構造用合板やボードを貼る前の骨組みの柱のようなモノが「2×4材」(ツーバイフォー)と呼ばれることから名前が定着しました。 もちろんDEFはボンドで固めた合板を使わないのでこういう作り方はしません。
Nさま邸の構造をじっと見ていると何か尊い気持ちになります。 この幾何学的な自然とのコラボはまさにDEFの作り出す小宇宙。 アトリエDEFは今後もこの「ナナメ道」を爆進していきます!(出た。全くの意味不明)
お母様が設計士で、ご自身も以前のご自宅を自分でリフォームしたり家具や建具を作ったりできる技術をお持ちのNさまも、建物を見てご納得いただいていることと思います。
今後とも工事をしっかりと進めていきますので、どうかよろしくお願いいたします。
【おまけ】ほっしーが前日に水を入れたまま洗い忘れた「羽釜」が完全に凍っていました。 最近の寒さは「キグナス氷河のダイヤモンドダスト」と同等の攻撃力。(わかるのオッサンだけだぞ) 氷漬けのお米をカリカリやりましたが救出は不可能です。
氷を何とかしようと30分程、お湯をかけたり日なたに置いたり、ガンガンたたいたりして騒いでいましたが、最強の氷塊はなかなか倒せません。 そんな時通りかかった「なおばー」が一言、「かまどで火にあぶったらいいじゃないですか」
若い子は頭が柔らかいですね。 第三弾凍るシリーズでした。(頭あっためて早く寝ろ)