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アトリエDEF通信

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家づくり コストと安全性。

小島真太朗
上田本社

 

八ヶ岳営業所の事務所棟です。カラマツの板の外壁です。10年ぐらいかな。その間メンテナンスは全くしていません。

外壁を板貼りにする時よく聞かれます。何年持ちますか? 何を塗りますか?

何年持つかは正直わかりませんが、少なくとも30年ぐらいは余裕だと思います。そして基本何も塗りません。ウッドロングエコという天然成分由来の保護剤はお客さんと相談して塗ることがあります。保護剤なので色はありません。柿渋なんかも塗った事例はあります。

家の中の木部もそうですが塗装は基本的にしません。世の中には安全な塗料もありますが、ほとんどの塗料は有機溶剤が含まれています。そして、それらは人体にあまり良くない化学物質を含みます。化学物質の種類はたくさんあります。流れ出して土壌に染み出せば環境を汚染することにもなります。

上の写真のように、経年した板の感じは皆さんどう思うでしょうか?

いろいろな色に塗装することに馴れてしまった私たちは、木の経年変化や自然物の経年による発色を嫌う傾向にあると思います。更に素材の保護という意味で、何も塗らないことに不安を覚える人がほとんどです。

でもどうでしょう、最近の若者は古びた色合いを好んで選びます。東京のおしゃれな店舗でも、わざわざ古い材木で内装を仕上げるケースを本当にたくさん見かけます。

何をもってキレイとかキレイでないかと言うのは年代の差もありますが、いつの間にか刷り込まれてしまった情報とも言えます。私たちは、経年による木の表情や、土や漆喰といった自然物の表情が好きです。

 

さて本題。

この夏も多くのお客様がモデルハウスや見学会、そしていろいろなイベントに来てくださっています。そして具体的な家づくりのご相談も多数頂いております。本当にありがたいことです。

どういうわけか立て続けに同じようなご相談が数件ありました。それは、ざっくり言うと、新築して数年もしくは十数年の家に不満があるという内容です。化学物質過敏症を患ってしまった、デザインや間取りが不満、病気を患い食事などを変えたら住まいの重要度がわかった。等々です。リフォームでどこまで安全な家に出来ますか? できれば今の家を売ってもう一度ちゃんと自分の家の家造りに向き合いたい。そんなご相談です。

日本人は本当に器用な民族で、世界中の文化やモノを真似て日本風にアレンジしたりしながらつくってしまいます。住宅建築もそうです。本当にいろいろなデザイン、工法、建材を使い、それ風な家を量産しています。建築会社ごとに中身が違うのでお客さんが迷うのも当然だし、やっぱりデザインやコストが家づくりの検討事項の筆頭に挙がるのは無理もありません。どんなに時代が進んでも、多少の地域の違いこそあれ日本には日本の気候に合った建築があり、現存するたくさんの古い建物が日本の古来からの技術やデザインが優れていることを証明しています。そして、その空間に足を踏み入れると誰もが懐かしさや安堵感を覚えます。それは木と土、石などの自然物に囲まれた空間です。

面白い話がありました。

お盆はご実家に帰省されるんですか?という問に、おじいちゃんの家に行くと子供がお線香の匂いに反応して具合悪くなっちゃうので行きません。だからどんどん足が遠退いちゃって・・・。

これは決して珍しい話ではありません。そういう話はたくさんあります。そして増えています。家の素材だけでなくて、家具や家財道具、芳香剤や洗剤など、私たちの身の回りはケミカルなものでいっぱいです。更には最近は電磁波で体調を崩す方も増えています。普通に生活しているつもりでも、食事はもちろん水や室内の空気の環境によっては誰もが体調を崩しまた病気を患ってしまいます。

暮らし方もそうです。雑誌や宣伝で見た憧れのおしゃれな家で外人のような暮らし方。最初は良いんですが、日常をやり過ごし年齢を重ねると、殆どの方が日本人に戻ってしまうようです。漬け物が美味いんだよねとか畳でゴロゴロしたいとか・・・。 そう私たちは日本人です。刷り込まれた日本人としての遺伝子がどうしようもなく戻ってきてしまうんですね。

 

多くの方がローンを組んで家を建てます。死ぬまでそこで暮らすつもりでローンを組みます。家のコストは皆さんの一番の関心事です。途中で住めなくなったら、ローンの返済を残したまま、またお金の算段をしなければなりません。うまいこと売却できても家の評価は10年でゼロと言われています。

何を大事にして家を建てるのか。大事にすべきことをしっかり見極めてほしいなと思います。家族が暮らす家はまず安全であることが一番大事です。そして災害時に命を守る家の強度も大事です。子どもたちは育ち家を出ていきます。年をとり夫婦二人になります。家の大きさも大事です。日本人だから日本人らしい暮らしをすればいいと思います。

食品の添加物を調べるように、自分の家も自分でしっかり見極めることが大事です。多くの情報に流されず、しっかり自己防衛していきのがこれからの賢い生き方かなと思います。そして、そこにコストが伴います。

 

安物買いの銭失い

とはよく言ったものだなと思いました。

失礼がございましたらご容赦下さい。

それではまた。  kojima

 

 

 

 

 

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