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心に降り積もった言葉
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「くまのパディントン」や「うさこちゃん(ミッフィー)」シリーズの翻訳などで知られる児童文学者の松岡享子さんが先月25日、逝去されました。在りし日のお姿を偲びつつ、ご冥福をお祈りいたします。
おそらく、多くのみなさんが一度は松岡さんが関わられた絵本や本に出会ったことがあると思います。もちろん、私もそう。
小さな頃から、松岡さんが翻訳された絵本と触れ合ってきました。
特に、最初の翻訳作品でもある「しろいうさぎとくろいうさぎ」。
今でも目を瞑れば、目の前に絵本を広げて一枚一枚ページをめくることができます。
「くまのパディントン」ではパディントンと一緒にロンドンの街を冒険しました。
今読み返すと「うさこちゃん(ミッフィー)」シリーズのシンプルでやさしい言葉に、子どもたちに届けたいという思いを感じます。
アトリエデフと少なからずご縁のあった、松岡 享子(まつおか きょうこ)さん。
以前、蓼科のご自宅に伺ってお話を伺ったり、
↓
子どもの気持ちを豊かにする、自由な時間を大切に。
コロナがまだ対岸の火事だった頃。
八ヶ岳営業所で松岡さんと絵本の読み聞かせ会を開催しよう!と準備を進めていたところ、コロナが急速に感染拡大し、中止となったり…。
読み聞かせ会の打ち合わせのため、ご自宅にお邪魔し初めてお顔を拝見したのですが、
なんだか小さな頃から知っているような…そんな親しみと安心感を感じました。
優しい声音で、次世代に読み聞かせの活動をつなげていきたいと語ってくださった松岡さん。
その日、帰宅して改めて松岡さんの手掛けられた絵本は自分の幼少時と共にあるなぁ、と感慨深い思いを持ちました。故郷の景色のように、知らず知らず、自分の中に降り積もっています。今、自分の言葉だと思っているものの土台は松岡さんが紡ぎ出されたひとつひとつの言葉で出来ています。長い時をかけ、ものがたりを伝え続けてくださった事、ほんとうに感謝致します。
これからも、言葉たちと共にー
読み聞かせ会で読もう!とはりきっていた絵本「おだんごぱん」。
↓おぐっぴーと一緒に作ったおだんごぱん。