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「木」と「土」は「火」に強し!?ー木造防火のスペシャリスト、八ヶ岳に来たるー
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- 軽井沢・佐久オフィス
こんにちは!
八ヶ岳営業所のおーです。
先週末のいいお天気の日のこと。
木造防火のスペシャリスト 桜設計集団の安井昇さんが、
東京で行なった防火塾メンバーの皆さんと一緒に、
八ヶ岳営業所に見学に来てくださいましたー!
総勢20人!!で、かまどで作ったカレーとご飯をいただきましたー^^
その後、せっかくなので・・・と、
ちょっとご無理を言いまして、
開いていただいた木造防火のプチセミナー。
設計、工事、大工など技術専門のスタッフをはじめ、
広報や営業も、各営業所からわらわらわらと集まりまして、
プチどころではない大所帯のセミナーとなってしまい、
安井さんもびっくり!
急遽、DEF用セミナー資料を作ってくれてました!!
(うぅ、すみませーん。ありがとございましたー!)
「木」と聞くと、一般的には燃えやすいイメージを持たれている方も多いですが、
実は、そんな簡単には燃え広がらない耐性を持っています。
なので、木造であっても、きちんとした材料を選び、施工をすれば、
十分に火災を防ぐことができるそうです。
安井さんは、全国各地で防火実験やセミナーを開き、
木造の可能性、特に都市部の建築の木質化を推進しています。
座学では、「板壁」とDEFではおなじみの「土壁」の
防火実験の映像を見せていただきました。
数百度の燃え盛る火が、板壁や土壁に燃え移った場合どうなるか・・・。
板壁の場合は、木の表面が焼け焦げ炭化し、内部へと炭化がゆっくり進むことで、
一気に燃えて朽ちることはないので、その間に避難することができます。
そして、土壁の場合は燃えることはなく、表面から黒く焦げ拡っていくのみで、
室内に火を侵入させません。
土壁に含まれている水分のおかげで、数百度の熱が壁内へ伝わるのを防ぎ、
骨組みである木摺りが燃え朽ちない限りは、簡単には崩れないのだとか。
よく思い返すと、実際にわたしたちが日ごろ使っている土かまどやアースオーブンは、
まさにその性質を利用してます。
そうそう、崩れてきたら、また土を塗ればいいんです。
もし、万が一火災に巻き込まれてしまっても、
板壁や土壁は燃えにくい性質から、初期消火や避難の時間を稼ぐことができ、
また、木も土も自然素材なので、燃えても有害な物質が発生しないため、
人体の影響も少なく、逃げ遅れる可能性が低くなります。
そんな大切なことを、わかりやすく教えていただきました。
そして座学のあとは、焼杉のワークショップを行いました!
まずは、三枚の杉板を三角形に組み、麻紐で結びます。
立てて、下から新聞紙をくしゃくしゃっと投入します。
下からバーナーで着火した途端、新聞紙が燃え上がって、フラッシュオーバーが発生!
ゴォォォーーーと音がして、火柱が筒の上部まで上がって来ました!
わー、熱そー!!!
とお思いのみなさま。
よぉーく見てください。
みんな素手です。そして、近い。
木が、中の数百度の輻射熱を断熱してくれているので、
外にはその熱が伝わってこないんです。
実際に触ってみましたが、ちーっとも熱くありませんでした。
安井さんが、この筒の角の隙間を鉈でこじ開けて隙間を開けると、
そこから炎が漏れ出してきました。
これは、板の横もきれいに焼く方法だそうですが、
さすがに、こうなるとちょっと熱いようです。
火災の際、炎を侵入させる「隙間」は命取り。
隙間ができると、防火壁は意味を持たなくなってしまうからです。
開口部から内部に火が周り・・・なんてニュースでもよく聞きますが、
それがよくわかりますねー。
3分ほど焼いて、パタンと倒し板を広げると、自然と炎は消えました。
最後に手で軽く水をまけば、焼杉の完成です!
板の表面には、炭の鱗ができていました。
この鱗のおかげで、もし隣家から炎か燃え移りそうになっても、
すぐに燃え移ることもないので、十分に避難できます。
また、木材の燃焼速度は1㎜/秒程度なので、
板が厚ければ厚いだけ、避難する時間も稼げるのだとか。
安井さんは、「火のことを結構知らない人が多い」と言っていました。
火の性質や燃え広がる要因がわかれば、どう対処していけばいいかや、
どう素材を選び、設計していけばいいかわかってくるのだとか。
今回の焼杉ワークショップは、安井さん流「火育」の一部。
DEFでの暮らし体験もそうですが、
体験から学ぶことって、本当に多いですー。
『循環の家』にとっては、当たり前にある「木」と「土」と「火」。
その関係性を「暮らし」という視点からだけではなく、
「防火」や「火災」をいった観点から、みんなで見直す良い機会となりました。
安井さん、良い機会をありがとうございました!
そして塾のメンバーのみなさま、初めてのアトリエDEFを楽しんでくださって、
ありがとうございました^^
そうそう、伝え方っていろいろあるなぁと、
そういう観点から「火育」はかなり勉強になりました!
そういう楽しく学べるワークショップ、わたしも考えるぞー、oh-!