地球村ボランティアレポート6 ~第2日目 復旧と復興~
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今日はお昼から雨の予報です。
雨の中の作業は危険なので1本早い船で宿に帰る事になりました。
皆で、道具を洗いに堤防に向かいます。
歩いて30秒の堤防に到着、ドロドロになった道具を綺麗に洗います。
ここで、NPO田んぼの岩渕さんから今いる場所(堤防)ついて話がありました。実は震災前は田んぼだったそうで、写真の赤い線が堤防の場所で、そこまで田んぼが広がっていました。
震災により堤防は崩れて、さらに、今いる田んぼは地震により1.6mほど地盤沈下し海水に浸ってしまいました。
今回の震災は津波の被害がほとんどだと思っていましたが、
実は地震による地盤沈下も各地で深刻な問題となっているそうです。
岩渕さんは海水に浸ったこの田んぼを、干潟にしてはどうかといま地域に提案しています。
現状は国の事業として数十億の事業費をかけ、元あった状態に戻す事(復旧)で話は進んでいます。
その事業は大手ゼネコンが既に受注しています。
しかし、岩渕さんは海水に浸った現状をそのまま活用し干潟として復興する事で、多額の税金を投入する事なく地権者の方や地域の方にいい形で還元できる方法をいま模索しています。
干潟は生物多様性の宝庫であり、渡り鳥の飛来地ともなり自然環境にとっても最高の復興となります。
そして、既に干潟特有の生き物の生息がこの場所で確認されていました。
「復旧と復興」
地権者、地域、島、行政、企業、市民団体、自然環境、
様々な思惑が交差します。
何が一番いいのか答えはありません。
人間が自然を完全に制御する事は恐らく未来永劫ないのではないでしょうか。今回の震災で私たちの生活の脆さが改めて浮き彫りになりました。
自然の猛威の前になすすべもありませんでした。
復旧か復興か、
この様な状態は被災地の各地で起こっています。
岩渕さんは、地権者、島の人達を交え、この件について数週間後に会議を開くそうです。
全てが良い方向で動くことを願っています。
ぱっちょ