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【蓄熱】するアトリエDEFの家
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こんにちは。 最近たくさんのお客さまと知り合い、移住や循環する暮らしのお手伝いをさせていただいていますが、正直だんだんと忙しくなってきました。
だれか一緒に楽しく働ける仲間が増えるとイイな~と思うほっしーです。
さて、今日は先週の続きでDEFの家の断熱と【蓄熱】についてのお話。
突然ですが皆さん「石垣いちご」って知ってますか? 自分も知らなかったのですが、蓄熱のことで何かわかりやすい説明ができないか調べていたら見つけました。
静岡県の方では冬も太陽の光が当たって石垣が暖まることを利用して、昔から石垣の間にいちごを植える栽培方法があったそうです。
そう、この太陽の光の熱(輻射熱)が石に溜まって、冬でも夜になっても暖かさを保ってくれるのが【蓄熱】です。 日が陰っても徐々に熱を放出してくれます。 今では写真の通りコンクリートのブロックでやっているみたいですね。
「輻射熱」(ふくしゃねつ)って、たき火や薪ストーブ等の前にいると体の表面が暖かくなっていくこと。 一種の電磁波のようなもので、あたっている物質の分子が震えてるんですって。(これ以上難しい説明は無理!!)
ちなみに、「伝導熱」はホッカイロやホットカーペットに肌が触れて暖かさが伝わること。「対流」はエアコンの風や温風ヒーターの「温められた空気」で空間を暖めること。
暖房と言えば、暖房機から暖かい風を出して「対流」で部屋の空気を暖めるというイメージが多くの人に根付いていると思います。 確かに早く部屋は暖まりますが、暖かい空気ってすぐに天井に上ってしまい、足元が寒くなる「頭熱足寒」(頭寒足熱の逆)になりやすいのです。だから、それだと頭はのぼせて足元は冷えてしまうという家が多くなってしまいます。
そんな家に「スゴイ断熱」をして熱を外に逃がさないようにしたって、冬の快適な生活は訪れません。(おっ。なんか大手住宅メーカーのホームページみたいになってきた!)
アトリエDEFの家にスゴイ断熱性能はありません!(言っちゃったよ…。)
ですが、DEFの多くの家には広い土間(コンクリート)があり、ストーブのまわりには石の素材や太い柱・梁があります。 そして「土壁」もDEFのこだわりの一つ。 要するにこれらの素材は全て【蓄熱】するモノです。
そして、先週ご紹介した「ウッドファイバー」は他の断熱材よりも【蓄熱】する性能を持ったスゴイ製品です。(ウッドファイバーのHP参照。遮音性能もあったりします。)
【写真は天井と壁のウッドファイバーと土壁を塗る前の「木ずり」の状態】
そして昼間は太陽で、夜は薪ストーブで【蓄熱】された暖かい床や壁や天井から、ストーブが消えた後も朝までゆっくりゆっくり熱が放出されるんです。
その建物本体の【蓄熱】を逃がさないように「断熱」しているのがDEFの家です! だから、数字とか関係なく暖かく感じるんですね。 しかも壁の中の断熱材ウッドファイバーも【蓄熱】してるんですから。
自然の素材の持つ特徴を上手に組み合わせて利用するだけで、これだけの暖かい家が作れるんですよね。 これって結構簡単そうで難しいこと。 社長達がどれだけ研究を重ねたことか。
アトリエDEFの暮らしのテーマは「自然との共存」です。 だから環境を汚してまで家の断熱性能を高めようとはしていません。
でも、とてもあったかい家です。
冬、この家のストーブの前に座った自分をイメージしてみて下さい。 いちごの気分になれますよ(はぁ?)
じゃあ、夏はどうかというと…。
これがまた室内を涼しく保てるんですね~。【蓄熱】って【蓄冷】もできるってことなんで。
この秘密はもっと暑くなってきたらお話しします。 建物が湿気を吸ったりはいたりする力も関わってきます。
【写真はDEF八ヶ岳の「土壁実験棟の室内」】
【おまけ】「ひよこ豆」がやたらと元気で焦っています。
ところでひよこ豆ってどこにどう豆ができるんでしょうか? 何の料理に使うの? そもそもひよこ豆って何?