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くんえんがま
- 戎谷
- 八ヶ岳営業所
いつもお世話になっている くりこまくんえんさん。今回も 雪の中の伐採ツーでお世話になりました。
伐採ツアーはきれいな雪景色の中神秘的に、夜は美味しいお酒と食事をお客さん・くりこまのスタッフ みんなで深夜まで美味しくいただきました。木もすごく綺麗な柱が製材出来て、お家になるのがすごく楽しみ。
今回は 8mくらいある長いものを製材
大きなノコギリで製材します 下は巨大な替え刃
すごくきれい
今回は 伐採のお話はこれくらいで、中々珍しい燻煙乾燥のお話。
くりこまくんえんさんは、スモークサーモンを作るのと一緒で、煙で材木を燻して約10日間かけて燻煙窯の中でゆっくり・ゆっくり乾燥させています。その後天日干して数か月・・・
かなりの時間をかけて一本の建築材になります
くりこまくんえんの主役 燻煙窯
ちょうど材料を窯の中に入れるタイミング。この床下で端材を燃やして燻します
一般的には高温乾燥という方法で 材木を乾燥させます。その方が乾燥時間も短いし、短時間でかなりの数量を生産できます。一方燻煙乾燥はゆっくり乾燥していくので手間も時間もかかりかなり非効率。
じゃあ 燻煙乾燥のメリットは?手間もかかって・効率も悪い。なんで燻煙????
燻煙乾燥のいいところ
工場からゴミが出ない。
製材された丸太の皮は堆肥に 柱などを製材し、残ったその周辺は フローリングや下地材に加工されます。それでも やっぱり切れ端が最後には出てきます。それを燻煙窯に入れて囲炉裏と同じように 窯の下に入れて燃やして燻煙の燃料にします。そのため、一本の丸太からゴミがありません。
この切れ端が、フローリングや、最後は燻煙の燃料に
二酸化炭素の削減
一般的には 重油を使用して乾燥させますが、端材を燃料とする燻煙乾燥は二酸化炭素の削減にもつながります
木酢液と薬品処理
燻煙するときに、材木を燃やしているので煙が出ます。煙に燻されることによって、材木は防カビ効果や、防虫効果が期待できます。さらに煙突から出てきた煙を冷やすことによって、木酢液も生成できます。この木酢液を利用して、過酷な環境下に置かれる屋根や壁の下地材を 燻煙乾燥後 木酢液に満たされた大きなタンクに漬すことによって 更に防カビなどの効果が期待できます。一般的には大きなタンクに薬剤を入れて 薬品の中に材木を漬して防カビ処理などをします。でも、燻煙処理した材料はこのような処理が不要にるので、人にも環境にも負荷が少なくなります。
窯から出た煙を ドラム缶に通して冷やすと木酢液の完成
大きなタンク・木酢液がいっぱい。ここに下地材をしばらく漬け込みます
ストレスと材木
人と一緒で材木にも過度のストレスは禁物✘ 人も猛暑の夏や、極寒の冬には体に負担がかかります。一方 小春日和の日には気持ちよくて外でお昼寝したり・・・・
そんな感じで材木も一緒。ゆっくり心地よい温度で乾燥させるとストレスも少なく、木の繊維も傷つかず、山で生きていた時の自然の状態に近く、揺れなどに強い粘りのある材料になります。
などなど メリットはたくさんありますが、経済からいうとやっぱり非効率。会社の運営も大変・かなりの信念と企業努力が必要。すごいです
でも くりこまくんえんに行くといつもみんな楽しそう。材木の香りと、燻煙の匂い 自分も大好きです。
燻煙処理が終わって窯から出てきた材料・燻されて茶色になっています。これを出荷前に削るときれいなピンク色の材木になります。削っても内部に煙もしみ込んでいるので 効果は問題ありません
燻煙処理したものと まだのもの。燻煙した茶色はなんか美味しそう
こうして デフの家造りにも使わしてもらってお家になっていきます。
おまけ
栗駒の近くの岩出山はかりんとうが名物らしく 栗駒にも色々な種類のかりんとうが販売されています。お越しの際は是非かりんとう探してみて下さい。写真にある割れかりんとうは 薄くて美味しいので お気に入りです
棚は かりんとうで一杯
極めつけは 一斗缶に入ったかりんとう。食べきれるかな?
えび