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八ヶ岳に住んで感じる”なんかいいこと”6つ

見たこと・感じたこと
2021.4.16
2021.4.16

都会のオフィスに通い働いていると、よくお昼休みに話すネタが尽きてきた時、「なんかいいことないかな~」って誰かが呟いていた記憶はありませんか?

日々忙しくしていると、「なんかいいこと」と期待する出来事は、人と人との間で起こることが多かったように思います。例えば、「誰かが優しくしてくれた」「見たい映画を見る約束ができた」「仕事で褒められた」とか。都会では、そんな「なんかいいこと」と巡り会う機会は、田舎に暮らしている今となっては、とても特別なことだったようにと思います。

ここ八ヶ岳・原村に移住して、「なんかいいこと」と感じる出来事が少しずつ変わってきた気がしています。都会ほど人には遭遇しない分、自然の中で気づくもの、出会うことが増えて、一つ一つの小さな奇跡のような出来事に心が躍るような感動を覚えます。今回は、ここ八ヶ岳で感じた「なんかいいこと」をご紹介します。

その1:リスに遭遇する

ある日の散歩の途中、木に張り付くリスを見つけました。遠くから見つけて一度は見失ったものの、もっと近くで見たくて「ここらへんかな」という所へ近づいたら、すぐ足元にリスを再発見。落ち葉が降り積もった地面を、慌てて飛び回ってくれたおかげで、「ガサガサガサ!」という音で見つけることができました。

その2:ジョウビタキの雄が間近に・・・

庭で伸びすぎた枝を剪定してたら、すぐ近くにジョウビタキの雄が飛んできました。「ずいぶん近くに来たな~」と思いつつ、気にせず剪定していたら、もっと近くに来て、最終的にジョウビタキとの距離は3mほどに…しばし見つめ合ってしまいました。

先方が何か言いたげに見えて、「ごめんね。大きな枝は残すから。もっと大きな木になると思うからさ。」と、思わず謝ってしまいました。結局理解に及ばないことだけど、それでも野生と交流した時間は、何とも言えないわくわく、どきどきを残してくれました。

その3:霜柱を見つける

とても冷えた朝の散歩道で、霜柱を見つけると「ラッキー!」と感じます。霜柱は、ある一定の気象条件と土壌条件が揃わないと起きないワンダー。土の中から、よいしょー!と伸び出た繊維のような氷の姿には、生き物のような力強さもあり、すぐに溶けてしまう儚さもあります。踏んだ時の「ザクザク」という音も楽しいので、童心に還ってついつい踏んで歩きたくなってしまいます。

その4:早朝からの気持ちの良い秋晴れ

真上から降ってくるような夏の強い日差しから、ゆるやかに角度を落としてやさしく差込む秋の晴れ間。晴れた日の早朝は、太陽に背中を押されて、どこかに出掛けたくなります。車山高原ビーナスラインを走り、気持ちのよい秋晴れの下、道ばたで朝ごはんにホットサンドを焼きました。

その5:燃えるような紅葉の景色

八ヶ岳には、美しい紅葉が見られるスポットがたくさんあります。その一つに、原村の八ヶ岳文化園の近くに「まるやち湖」という人工池があります。

すぐ近くに駐車場があって立ち寄る人も多く、のんびりとしたのどなな雰囲気が心を和ませてくれる場所なのですが、紅葉の時期にふらりと立ち寄ると、緑が薄れて、茶色、黄色、木肌の白色が秋の景色をほどよくぼかしていく中、真っ赤に紅葉の木々がとても映える風景へと様変わり。湖面に映る景色もまた美しく、「あれ、君そんなにキレイだったっけ?」とつい見惚れて立ち止まってしまいます。

その6:毎日違う空模様に気づく

都会にいた頃は、特にぼんやりと空を眺めたりすることが少なかったのですが、八ヶ岳に来てからは、季節や天気によって刻々と変わる空模様に心奪われる毎日が続いています。

昨日と違う青空の「青」、日が沈みかけた瞬間の茜雲、心が震えるほど美しい朝焼け、周りの風景を一瞬にして変える真っ白な霧模様・・・毎日のように空を見上げていると、ちょっとした空の変化にも敏感になっていきます。そんな気付いた時は、ちょっと気持ちが上がります。

上げ出したらキリがない「なんかいいこと」。今回は秋から冬にかけて感じたことを挙げてみました。時間にしたらわずか数秒の出来事だとしても、自分のもとに授けられたワンダーは、十分に私をわくわくさせてくれるし、「今日もいいことあったな~」と、ちいさな幸せを感じて暖かくなります。

人と人とのコミュニケーションから生まれる喜びや楽しみは、都会にいても、田舎にいても感じるけれど、自然界から頻繁に授けられる喜びは、八ヶ岳の醍醐味だと思います。とりまく自然の機微に感性が刺激される、そんな体験をぜひ楽しんでもらいたいです。

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