二拠点居住者インタビュー・長島様 「家族それぞれの心地よい時間が流れる、夢紡ぐ森の家」
神奈川で生まれ育ち、20年前に都筑区に居を構えた長島さんご夫婦。
夫である茂則さんの仕事の関係で転勤が多く、名古屋・大阪・京都と各地を転々としながら仕事や子育てに奮闘してきたと言います。
茂則さんには「いつか将来、別荘が持てたら」という密かな希望があり、コロナ禍をきっかけに、在宅勤務やリモートワークが広まるなか、本格的に別荘建築を考えはじめるようになりました。
そして2022年、浅間山の麓にある高原の町、御代田に念願の別荘が完成。来るたびに「最高」と感じる理想の場所や、家族みんなが心地よく過ごせる空間をどのように作ったのか、そのストーリーに迫ります。
プロフィール
長島茂則さん/神奈川県在住
妻 知美さん/神奈川県在住
次男 卓哉さん/東京都在住
コロナをキッカケに、「いつか」の夢を実現するチャンスがやってきた
ご夫婦が居を構える神奈川県横浜市都筑区は、都筑中川緑地や都筑民家園などの緑地や史跡があり、日頃から緑の多い環境で暮らしてきたという長島さん一家。
それぞれ神奈川県で生まれ育ち、結婚後は茂則さんの転勤に伴い、家族で名古屋、大阪、京都など引っ越しを重ねたのち、現在の場所に注文住宅を建築し、仕事や育児など忙しくも充実した日々を過ごしてきたと言います。茂則さんは「将来、いつか自分の別荘を持ちたい」という夢がありましたが、なかなか本腰を入れて探し始める機会がないままでした。
しかし、そんな中、社会を一変させるあの出来事が起こります。
茂則さん:「コロナをキッカケに、仕事も在宅やリモートになり、どこでも仕事ができることが分かりました。いつかやりたいのであれば、定年を待たず、早い方がいいよねとなり話が一気に進展していきました」
知美さん:「私はどちらかと言うと、別荘を持つよりも旅行に行ってホテルに宿泊したりという方が好きで、はじめはあまり乗り気ではなかったんです(笑)でも、当時コロナ禍の中で、それまで毎日通勤していた夫が家で仕事をするようになり、今住んでいる場所にこだわるのではなく、いつかという夢があるならば、むしろそのタイミングは今なんじゃないかと思うようになりました」
茂則さんだけでなく、知美さんも、パート勤務のほか、地元の民生委員など、仕事や育児、地域の支援活動など日々の生活を忙しく過ごしていた中で、コロナ禍に直面し、生活環境や暮らし方を改めて見直す機会があり、夫婦ともに別荘建築への第一歩を踏み出しました。
茂則さん:「小淵沢に知り合いがいるので、はじめは中央道の方を見に行ってみたり、箱根の方も見てみたりと、資料も取り寄せたりしていろいろ調べてみました」
知美さん:「軽井沢や御代田にはもともと旅行や、友人に誘われてイベントに出たりと馴染みがあったので長野もいいよねと。そして、長男の繋がりでアトリエデフのことは知っていたので、長野で建てるならデフしかないよね、と旅行がてら上田にあるデフのモデルハウスを見学に行きました」
デフの上田モデルハウス『循環の家』で、建物の性能見学や、移住に関する相談を行った長島さん夫婦。旅行で何度か訪れていた御代田のとある場所の景色に心惹かれ、その周辺の土地探しが始まりました。
茂則さん:「デフに土地の相談をしたところ、『みよたの不動産(現:ツバメ不動産)』を紹介してもらいました。理想の土地の条件を伝え、そこから約半年かけて、何度も現地を訪問し、20~30か所の土地を見学した後、まさに自分たちの思い描いていた理想の土地と出会えました」
知美さん:「不動産会社から連絡をもらって、その都度5-6か所見学し、最後の場所は見たその日に即決して契約しました。近隣にあるインテリアショップをはじめ、このあたりは何度も通ったことがあったのですが、その時はこの場所に気付きませんでした」
理想の土地と出会えたことで、別荘建築にさらに一歩前進した長島さんご夫婦。いよいよ思い描いていた家づくりがスタートします。
夢をカタチに。家族それぞれが快適に過ごせる空間を生み出す
茂則さん:「これまで何度も転勤を重ねてきたことや、横浜に自宅を建築した経験から、住みやすい間取りや、欲しい空間が自分たちの中である程度具体化していたので、デフとの初回打ち合わせの前に、二人で事前にすり合わせをして内容をまとめたものを持っていきました」
茂則さんの希望は、土間に薪ストーブ、そしてヒノキを使ったこだわりの浴室と、在宅ワークができる書斎、横浜の家にも設置されているワインセラーの設置空間でした。
知美さんは、キッチン周りのほか、北欧機織り機を置ける、自身の作業部屋を希望として挙げました。
知美さん:「私は作業部屋が欲しいとお願いしたところ、上がってきた図面を見た時に、作業部屋兼、ギャラリーとして作られており、こちらの希望通りであることはもちろん、まさか希望以上に仕上げてもらえるとは思ってもみませんでした。将来的なことまで考えてプランを考えてもらえたのは良かったですね」
玄関を開けた時に目に飛び込んでくる、大迫力の緑のパノラマも圧巻です。長島さんご夫婦が想定していた以上の大きなガラス窓は、家族だけでなく、ここを訪れたゲストも思わず声を上げてしまうほどの美しい光景が魅力的です。
茂則さん:「2階の浴室は特にこだわったところなのですが、窓から見える景色が本当に素晴らしくて。まるで露天風呂に入っているような気持ちになります。季節はもちろん、時間ごとの風景も日の当たり方や、緑の移ろいで微妙に変わっていくんです。家族もみんなこの浴室が大好きで、今朝も朝から2回入りましたね」
室内だけに留まらず、長島邸にはさまざまな魅力あるスペースが満載です。たとえば、長島さん一家とデフとの共同作業で作り上げた、自然の力で暮らしを彩る『アースオーブン』は、土を練り、レンガを作って、約3カ月かけて丁寧に制作されています。
知美さん:「友人や近所の方が遊びに来たときには、必ずこの窯でピザを焼いて楽しんでいます。焼きたてのピザは美味しくって、みなさんとても喜んでくれますね」
卓哉さんをはじめ、成人された3人の息子さんたちも、このアースオーブンの制作に携わり、遊びに来るたびに、オリジナルのピザづくりに奮闘していると言います。
卓哉さん:「御代田に別荘を作ると聞いたときには、嬉しかったですね。アースオーブンづくりにも参加したり、庭にブルーベリーを植えたり、薪を割ったり、遊びに来るたびに楽しい時間を過ごしています」
ちょうど取材日に遊びに来ていた卓哉さんは、茂則さんの書斎を借りて、休みの合間にリモートワークも行っていました。他の2人の息子さんも、家族や友人と一緒にこの場所で過ごす機会が増えてきていると言います。
知美さん:「段々ここで過ごす時間が増えてきて、今は月に10日ほどは滞在しています。地域の集まりやイベントなどにも参加して、近隣に住む方とも親しくなり、先日はご近所さんをお招きしてホームパーティーを開きました。移住の先輩も多く、周辺のお店やおすすめスポットなど、いろんなお話を聞かせてもらえるのが楽しいですね」
茂則さん:「今はまだ、横浜と御代田の2拠点ですが、どちらの生活も楽しむことができています。春夏秋冬、四季それぞれの楽しみがあるので、これから先もここでの時間を楽しんでいきたいですね」
コロナ禍を機に実現した夢の別荘。長島さん一家のこだわりが随所に光る空間が生まれました。