二人とも自然が大好きで、東京で暮らしていたころは休みのたびに、自然を求めてアウトドアや旅行に行っていました。
東京での暮らしが長くなってきて、ずっとこのまま東京で暮らすことがイメージできないと思い立って、大好きな八ヶ岳の麓の村へ。
土地にある自然を感じ、自分たちの手で少しずつ紡ぐ暮らしを、とても楽しんでいるご夫婦にお話を伺いました。

・プロフィール
中森健二さん / 東京から2014年移住 滋賀県出身

中森千亜季さん / 東京から2014年移住 群馬県出身

移住を考えたきっかけを教えてください。

夫婦二人とも、山が好きで、アウトドアが大好きで。
それが「移住したい」と思った気持ちの一番のきっかけでした。

移住先はどのように決まったのですか？

東京で開催された原村の移住相談会に行った時に、「田舎暮らし案内人」というボランティアグループの方のお話を聞きました。
お話を聞けば聞くほど原村が気になって、その方を訪ねて原村へ行きました。実際に行ったら、すぐに惚れてしまって・・・それで移住を決めました（笑）

あと、東京都の距離感が意外と近いところも大きかったです。
二人とも東京での暮らしが長かったので友人もみんな東京にいて、最初はそこから離れることを不安に思っていたんですけど、最寄りの高速バスに乗れば３時間くらいで東京に行けるその距離感も、安心材料になりましたね。

移り住むことに不安はありませんでしたか？

一番の不安は、寒さでしたね。
原村のアパートに住んでる時に、「寒くて寒くて冬は大変だよ」って、ちょっと脅されて（笑）でも、当時持っていた暖房器具は、ホットカーペットと丸い対流式の小さな石油ストーブだけだったけど、それだけでなんとか過ごせました。
最初は、厳冬期の登山で使うような分厚い寝袋やダウンシューズがないと耐えられないかなって思ってましたけど、そこまでではなかったですね（笑）

でも、暖かく過ごせないと快適に暮らせないなぁって思いました。
私たちの家がある場所は、冬場ー15度くらいまで下がるので、暖かく過ごすことを第一に考えて、薪ストーブを入れています。
今は、薪ストーブ一台で家中が温かくて、とても快適です。

今の暮らしで、不便を感じることはありますか？

原村って「村」なので、とても不便なように思われがちですよね。わたしたち自身も最初はそうでした。
家族や両親、友人にも、「村に住んでるの？」「コンビニあるの？」とか「スーパーあるの？」ってよく聞かれます。

確かに、村にはコンビニもスーパーも一軒ずつしかないですが、それでも事足りてます。
車で15～20分走れば、大きなスーパーやドラッグストア、衣服を買えるお店などなんでもあるので、生活する上で不便は全然ないなぁって思います。

実際に移住して、改めて感じていることは何ですか？

原村で暮らして一番感じていることは、本当に自然が近いってことです。
朝起きる時も鳥の声が起こしてくれて。季節によって鳥の鳴く時間も変わるのですが、春は早起きなので、わたしたちも朝４時くらいに起こされます（笑）
そんな、自分の生活の中に自然がある暮らしを楽しんでます。

今住んでいる地区は、移住者がとても多くて、30年以上前に移住した方もいたりします。
最近でも、少しずつ新しい移住者が増えていますが、ここは受け入れてくれる土壌があるので、安心して来てもらえる環境かなと思っています。

わたしたちも、そうした先輩移住者の方々にいろいろ教えてもらい、もう５年も経ったので、逆に新しく来た人に対して、何か移住の経験を伝えられる部分があるかもと感じています。

最後に、DEFやお家での暮らしについて教えてください。

原村に住むと決めてから、どういう家を建てたいかを考えていました。
そこで、地元で家を作っている会社を探してアトリエデフにたどり着き、初めて八ヶ岳営業所を見に行った時、家づくりにも働き方にも感動して。
「早く移住して、こんな暮らしがしたい」と強く思いました。

その時、たまたまDEFがスタッフを募集していたので、夫婦そろって転職も果たしました（笑）
お家は４年半前に建てて、５回目の春を迎えているところです。家の掃除をしたり、お手入れしたりするのも楽しいし、外で小さな畑をやってみたりもしています。
あと、お庭も自分たちで石を掘り起こすなど、少しずつ手をかけながら整えているところです。
冬は、薪ストーブだけがお家の暖房なので、薪づくりも夫婦で協力してやっています。今でも山やキャンプを楽しんでいますが、移住してからは前ほど行かなくなりましたね、

特に家を建ててからは・・・。
家での暮らしが、アウトドアのようなものなので（笑）我が家には玄関はなくて、扉を開けたら広い土間があって、そこに薪ストーブを置いています。そこが、わたしたちの一番のお気に入りの場所です。