中吉の家

長野県諏訪郡原村

東京から原村に移り住み、3年目。
巡り会った土地は、数年前伐採だけされて整備されていなかった荒地でした。
元は大きな広葉樹も生える豊かな森だった土地。それまでのこの地の記憶を
自分たちの中に少しでも残していきたい。敷地に転がる倒木はチェーンソー
で玉切り、枝と薪に分けながら、少しずつ土地の整備を進めました。

玄関土間に入り、一番に目に飛び込んでくる大黒柱は56歳の杉の木。
宮城県栗原市へ自ら伐採に行きました。
手を加え続けることで、森を守りつなげる林業の人、伐採された原木から
大黒柱に加工する製材所の職人さん。その木を刻み、家にする大工さん。
自分たちの家を形作ってくれた、自然や人とのつながりに感謝しながら、
中吉の家は完成しました。

独立した玄関はありません。玄関の引き戸を引けば、お家を見渡せます。
「ちょっとお茶しにきたよ」そんなふうに人が集まる空間になれたらいいな。
趣味は、アウトドア。これからは、庭仕事に畑仕事もやっていきたい。
外とつながる暮らしがしたいから、土間とウッドデッキはのびのび作りました。

過去と今、人と人、人と自然をなかよくつなぐ、中吉の家。
どうぞ遊びにいらしてください。