手刻み
柱や梁など、家の土台となる骨組みは木材の端を仕口や継手といった加工で組み合わせ、作られています。現代の家づくりでは、この部分を工場でプレカット(機械刻み)して現場で組み立てるやり方が主流です。
一方、大工が一つひとつ木材の個性を見極め、自ら接合部である仕口や継手を加工する手刻みという手法は、精度が高く現場での細かい対応が可能です。目利きである棟梁が選んだ木材を使い、大工が熟練の技で加工し、美しく正確な家を作りあげていきます。
施工エリア 長野県・群馬県・埼玉県・山梨県・他関東一部
木造在来軸組工法は、日本で古くから発達してきた伝統工法です。そして壁を歪みや淀みなく美しく塗り上げる左官技術もまた、日本の家づくりにはなくてはならない伝統の技です。木材の目利きや手刻み、土作りや壁塗りを美しく仕上げるといった、一朝一夕ではならない技術や知識は、長い経験を経て得られるもの。
経験豊富な職人は我々の宝であり、アトリエデフでは数多くのベテラン職人と共に、丁寧な家づくりを行っています。職人には長年受け継がれた確かな技術を家づくりに生かしてもらうとともに、大工については自社での養成にも取り組んでいます。先人の技術を受け継ぎ、未来に伝えていくことも、我々の使命だと考えています。
かつて、家づくりは職人の技術や勘が支えていました。今の時代、伝統や美しさに加えて、安心して住まうためには確かな数値による実証も必要です。アトリエデフでは阪神大震災以降、構造設計の専門家とともに、スタッフや職人も参加して実際の仕様の強度を確かめる実験を行い、実験結果は家づくりに生かされています。今では100体以上の試験データも公開され、実験結果は随時家づくりに生かされています。
また、建物の強度だけではなく、地盤調査や社内検査、第三者による基礎・構造・防水の検査を行い、完成後にも定期的に経年検査を行って、長く住むことでどのような変化が起こっているのかも調査しています。こうした何重にもわたる実証実験と検査・調査で住み手に安心してもらうとともに、100年、200年と受け継がれる家づくりへとつなげています。