%e6%9c%aa%e5%88%86%e9%a1%9e
冬は結露が大敵です
オーナー様のお家を巡っています。
気がつけばもう何百軒ものお家を建てさせていただきました。本当にありがたいことです。
限りなく産地の分かる国産材で自然素材でをずっとずっと追及してきました。今もですが・・・。
初期の内壁の下地はみんなが知ってるプラスターボード。それがモイスという鉱物系の土に還るボードになり、今は写真のような「木ずり」という下地を組むようになりました。壁を土壁仕様にしたかったので、塗った土が木ずりの隙間にめり込んで落ちないようにするためです。「木ずり」は建材として売っているわけではないので作っています。
さて、この冬の時期にオーナーさんのお家に伺って気になることは「結露」です。結露を起こす大きな原因として断熱性能が挙げられます。断熱性能が低いと、サッシの周りや壁内に結露が起きて家の劣化の大きな原因になります。カビの発生を誘引して健康被害も引き起こします。とてもやっかいです。
昔の隙間だらけの寒い家と比べると暖房設備の性能やお家の気密性も良くなったので、家の中と外との温度差が大きいため結露が起きやすくなっています。
自然素材でお家をつくっているデフのオーナーさんにお聞きすると、冬の結露は無い、もしくはチョッとだけとのことでホッとします。
冬の室内はとても暖かくなっているのと同時に気密性が良くなっているので、室内に湿気が溜まりやすくなります。暖房器具からの水分、お風呂入ったり、ご飯作ったり、私たちの身体からも水分は発生してしまうのでそういう水分が室内に充満して場所によって結露として出てしまいます。ガラス面やサッシの金属部分は温度差が大きいので特に結露しやすい場所となります。
無垢の木や土壁や漆喰といった自然素材は適度に湿度をコントロールしてくれる機能が備わっています。自然素材は湿気を吸ったり吐いたりする吸放湿性能が高いので結露しにくさに大きく貢献してくれています。壁の中の断熱材の吸放湿性能ももちろん大事です。またオーナー様宅に設置が多い薪ストーブはとても暖かいのと同時に、室内の空気を常に煙突から排気してくれる換気機能もあります。結露は家の耐久性と健康被害に大きく影響するので本当に注意しないといけませんが、断熱性能と併せて建材・素材や暖房設備などバランス良く組み合わせることが本当に大事だなと思います。
住宅の省エネ化はどんどん進んでいます。より断熱性の高い家づくりを国が主導して目指しています。断熱はとても大事ですから当社アトリエデフも更に上のレベルを目指して設計部門、工事部門で取り組んでいます。
10年、20年と、時間が経過したオーナー様のお宅に伺うと、ご家族の様子がそれぞれに変化されていて、それと共に新築当初とは違ったお部屋の使い方をされていたりして新しい発見があったりします。 そんなこんなでお茶を入れていただきながら、懐かしい話などでつい長居してしまいますがどうかご容赦くださいませ。
kojima