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アトリエDEF通信

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勉強会「心肺脳蘇生と生命倫理」を経て

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アトリエDEF
八ヶ岳営業所

こんばんは。

山梨営業所の中森です。台風の接近を感じさせるように、雨脚が強まってきているようです。明日の夕方以降が、長野・山梨・関東と大きく影響を及ぼしそうなので、私たちも含め、皆さんしっかり準備をして迎えましょう。(先日の台風では30時間の停電を経験。次に活かすことが大事ですよね)

さて、今日はタイトルにもある通り、少し真面目なお話。

アトリエデフの全社員で、「心肺脳蘇生と生命倫理」という題目の勉強会を受けました。
講師は、中央大学教授の小峯先生。日本のライフセービングの草分けであり、生命倫理や救急救命を専門とされておられます。

小峯先生は、実は、アトリエデフのことは以前から知っていただいており、原村の八ヶ岳営業所にも幾度も遊びに来ていただいています。そして、デフの目指す、循環する暮らしにも強く共感していただいています。

今回は、そんな暮らしからは切っても切れない、生きること、死ぬこと、そして身近な命を救うことについてお話をいただきました。

「Quality of death~死に際を美しく、人生を全うする」。死に方は、今日、今の生き方の積み重ねなのです。そんな言葉から始まりました。

「死ぬ」ということを、私を含め、多くの人は日々意識をしていないはずです。
でも、自分自身、家族、友人、同僚、あるいはたまたま側にいる人が、突然「死」に直面することは、確率は小さいことかもしれませんが、誰にでも可能性があるわけです。

そんなときに、その命を救う行動ができるのか。そんな個々人の倫理観を問うことから、実際にどのように行動をすべきなのか、そんな話を伺いました。

キーワードは「AED」。

一度は聞いたことがある言葉ですよね。血液を送り出すポンプの役目の心臓が、その機能を失ったときに、電気ショックを与えて、正常に戻すための医療機器。
病院で医師が施術せず、一般人がその行為を行えるようになったことは、とてもとても画期的なことだと強く先生はおっしゃいます。

その配備数は世界一だそうです。でも、実際の使用頻度はわずか「5%」。
宝の持ち腐れではありませんが、有効に活用されていない現状があります。

止った心臓を再び動かす。いわゆる心肺蘇生。でもそれだけでは足りない。社会復帰をするためには、「脳」が復帰しなければなりません。

裏を返せば、1分1秒が間に合わず、心肺は戻ったものの、脳が戻らない、いわゆる脳死(植物人間)になるケースがたくさんあるということです。この状態から、社会復帰する可能性は極めて少ないそうです。

「3分」。

人工呼吸と心臓マッサージ。まず、初動は、誰もが聞いたことがあり、それとなく方法もわかるこの2つ。でも、その後のAEDの使用までの猶予はわずか3分。
この3分以内の行動が取れれば、4人に3人は命が助かるそうです。

日々の暮らしの中で、AEDはどこにあるのか。高齢の両親や、小さな子どもを抱える家庭においては、今一度のその現状をしっかり把握しておくべきだと思います。

私たちは、たくさんのお客様に日々ご来場いただき、各種イベントに参加いただいている身としては、決して他人事ではなく、いつ起こるか分からない自分事として、強く気を引き締める機会となりました。

 

小峯先生が最後におっしゃったこと。

こうした心肺脳蘇生の方法を知り、理解し、できるようになること。それは、自分ではない誰かの命を守ることができるようになる。
そして、その誰かに、命の守り方を伝えることができれば、今度は自分の命を守ってもらえるようになる。
そうした「命を守り合う関係」「命と命を支え合う仕組み」を作っていきたい。

 

冒頭の台風という災害もそうですが、身の回りにある命を脅かすリスクは、冷静に考えればそこらじゅうに転がっているものだな、と実感します。
有事の際に、少なくとも、自分の目の前や隣にいる大切な人の命を守れるように。そんな当たり前のことを再確認する時間となりました。

小峯先生、大切なお話をどうもありがとうございました!!

 

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